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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻7号

2006年07月発行

文献概要

病理との付き合い方 明日から使える病理の基本【実践編】 6

肝臓,胆道系,膵臓

著者: 西川祐司1

所属機関: 1秋田大学医学部病理病態医学講座分子病態学分野

ページ範囲:P.1215 - P.1219

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病理組織(細胞)診断の対象となる肝・胆・膵疾患

 まず,どのような肝・胆・膵疾患が日常の病理診断の対象になるのかを概観してみよう.

 1. 肝臓

 針生検の対象となる代表疾患はB型およびC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎である.自己免疫性肝炎,アルコール性肝炎,非アルコール性脂肪肝(non-alcoholic steatohepatitis:NASH),肝硬変,原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis:PBC),原発性硬化性胆管炎(primary sclerosing cholangitis:PSC)などに対しても針生検が行われる.また,肝アミロイドーシスやリソソーム病などの蓄積症の診断にも有用である.さらに,肝移植後の拒絶反応の評価には生検は欠かせない.肝腫瘍,特に肝癌は,画像診断で確診できない場合に,病変からの生検が行われる.転移性肝癌は肝部分切除検体として提出されることが多い.

参考文献

1) MacSween RNM, et al:Pathology of the liver, Churchill Livingstone, London, 2002
2) Scheuer PJ, Lefkowitch JH:Liver biopsy interpretation, WB Saunders, London, 2000
3) Bacon BR, et al:Comprehensive clinical hepatology, Elsevier-Mosby, 2006
4) Lack EE:Pathology of the pancreas, gallbladder, extrahepatic biliary tract, and ampullary region, Oxford Universty Press, New York, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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