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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻7号

2006年07月発行

文献概要

できる医師のプレゼンテーション―臨床能力を倍増するために 4

プレゼンテーションのフォーマット(各論1)―主訴・プロファイル・現病歴・ROS

著者: 川島篤志1

所属機関: 1市立堺病院・総合内科

ページ範囲:P.1226 - P.1232

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例 ・ある日のカンファレンスで

 研修医:80歳の方で,主訴は胸痛です.

 (聴衆):(虚血性心疾患のリスクも高いかもしれないな.既往歴を聞いておこう)

 (聴衆):(80歳だと脳血管障害とか起こしてそうだな.どんなADLだろ?)

 (聴衆):(お年寄りのおばあさんは腰も曲がってて,膝も悪いんだろうな.退院設定も大変そうかもな)

 研修医:現病歴です.マラソン大会のスタートで,若い人と激しく胸をぶつかった後から…….

 (聴衆):……(え,そんな元気な方なの?).

 研修医:(プロファイルまで終了).現病歴です.3月29日に発熱で近医を受診した際の血液検査の結果ですが,白血球が9,500でCRPが5.3でした.それで抗生物質投与で経過をみられていましたが,改善が認められないため,昨日,近医を再受診しています.胸部X線をとられ,肺炎や気管支炎などが疑われています.結核や肺癌も否定できないといわれていたそうです.それで本日当院を受診するようにいわれたそうです.当院外来に紹介になったときに,身体所見上,右肺にpan-inspiratory cracklesを認め…….検査では,白血球も15,000,CRPが15.2に上がっており…….本人の呼吸困難も増強しており,本日4月2日に入院となりました.それで検査所見ですが…….

 指導医:……(あ,今は現病歴をしゃべってたのか!あれ,発症は何日前だったっけ?).

 前回は総論を述べました.今回から3回にわけて各論をお話しします.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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