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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻8号

2006年08月発行

文献概要

今月の主題 消化器内視鏡治療の現在 小腸・大腸疾患

早期大腸癌の内視鏡治療

著者: 鶴田修1 河野弘志1 佐田通夫1

所属機関: 1久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門

ページ範囲:P.1318 - P.1321

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ポイント

大腸癌は粘膜内にとどまる間(M癌)は転移せず,粘膜下層に浸潤して(SM癌)はじめて転移する.

SM癌の組織学的リンパ節転移危険因子は粘膜下層への垂直浸潤距離1,000μm以上,脈管侵襲陽性,低分化腺癌・未分化癌である.

治療前にM癌およびSM微小浸潤癌と診断された病変に対し内視鏡治療を施行し,組織学的にリンパ節転移危険因子が存在した場合は追加外科的手術を勧める.

大腸癌に対する内視鏡治療は一括切除が原則である.

病変の形態,大きさに応じて内視鏡治療法を選択せねばならない.

SM癌に関しては内視鏡治療後,局所再発のみでなく全身への転移のチェックを定期的に行わねばならない.

参考文献

1) 大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約 第7版,金原出版,2006
2) 大腸癌研究会(編):大腸癌治療ガイドライン 第1版,金原出版,2005
3) 斉藤裕輔・他:通常内視鏡による大腸sm癌垂直浸潤距離1,000μmの診断精度と浸潤所見─大腸癌研究会「内視鏡摘除の適応」プロジェクト研究班結果報告.胃と腸 13:1855-1858, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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