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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻10号

2007年10月発行

文献概要

今月の主題 最新ガイドラインに基づく喘息とCOPDの診療 知っておきたい治療のコツ

COPD重症例,呼吸不全の管理

著者: 桑平一郎1 永井明日香1 岩元徳全1

所属機関: 1東海大学医学部付属東京病院呼吸器内科

ページ範囲:P.1940 - P.1943

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ポイント

●COPDの重症,最重症の分類:一秒量の予測値に対する割合(%FEV1)が50%未満は重症,30%未満は最重症と分類される.

●気管支拡張薬の選び方:中等症以上のCOPDでは,抗コリン薬でもβ2刺激薬でも長時間作用型吸入気管支拡張薬が治療の中心的役割を果たす.

●吸入ステロイド薬の意義:長時間作用型β2刺激薬との組み合わせは,急性増悪防止,QOL改善に大きな意義がある.

●肺容量減少手術の適応:上葉優位に気腫性変化があり,運動能力の低下した症例では生存率に対し有益性があるので適応を検討する.

●日本での肺移植の現状:COPD,特に肺気腫に対しては日本ではほとんど施行されていないのが現状である.

参考文献

1)福地義之助,他(監修):2006 Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease日本語版,2006
2)Calverley PMA, et al:Salmeterol and fluticasone propionate and survival in chronic obstructive pulmonary disease. N Engl J Med 356:775-789, 2007
3)Gorecka D, et al:Effect of long term oxygen therapy on survival in patients with chronic obstructive pulmonary disease with moderate hypoxemia. Thorax 52:674-679, 1997
4)National Emphysema Treatment Trial Research Group:A randomized trial comparing lung-volume-reduction surgery with medical therapy for severe emphysema. N Engl J Med 348:2059-2073, 2003
5)伊達洋至,清水信義:肺移植.今月の治療 12(増):S284-S286,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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