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雑誌詳細

文献概要

今月の主題 最新ガイドラインに基づく喘息とCOPDの診療 知っておきたい治療のコツ

喘息,COPD患者の外科手術―術前・術中・術後の注意点

著者: 三藤久1 阿部直2

所属機関: 1北里大学医学部呼吸器内科 2北里大学医学部医学教育研究部門

ページ範囲:P.1944 - P.1948

ポイント

●気管支喘息患者やCOPD患者は,周術期に呼吸器合併症を生じやすい.

●気管支喘息患者あるいはCOPD患者であっても,適切な診断・治療が行われていれば,周術期の呼吸器合併症のリスクは低減できる.

●気管支喘息患者では,気管内挿管を可能であれば控える.また,発作時はβ2刺激薬の気道内投与やステロイドの全身投与などを行う.

●COPD患者では,術前に禁煙,肺理学療法を薬物療法とともに行う.また,麻酔中は過度の気道内圧の上昇に注意を払い,術後には適切な疼痛管理を行う.

参考文献

1)Warner DO, et al:Perioperative respiratory complications in patients with asthma. Anesthesiology 85:460-467, 1996
2)(社)日本アレルギー学会喘息ガイドライン専門部会(監修):外科手術と喘息,喘息予防・管理ガイドライン2006,pp174-176,協和企画,2006
3)工藤一大:喘息患者の手術に際しての麻酔.救急医学 29:217-220,2005
4)Smetana GW:Preoperative pulmonary evaluation. N Engl J Med 340:937-944, 1999
5)北川 洋,堀内 正:呼吸器療法薬の正しい使い方 手術と呼吸器疾患.診断と治療 93:278-282,2005
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7)Ballantyne JC, et al:The comparative effects of postoperative analgesic therapies on pulmonary outcome:cumulative meta-analyses of randomized, controlled trials. Anesth Analg 86:598-612, 1998

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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