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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻11号

2007年11月発行

文献概要

今月の主題 内科臨床に役立つ心療内科的アプローチ 心身症としての慢性身体疾患へのアプローチ

甲状腺機能亢進症への心療内科的アプローチ

著者: 深尾篤嗣1 高松順太2 隈寛二3

所属機関: 1藍野学院短期大学第1看護学科 2高松内科クリニック 3神甲会隈病院

ページ範囲:P.2081 - P.2085

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ポイント

●Basedow病甲状腺機能亢進症の発症にはライフイベント,日常苛立ち事などの心理的ストレスが関連している.

●本症の治療経過には日常苛立ち事や特定の心理特性が関連している.

●本症では治療によりeuthyroidになっても精神障害が残存する例が多い.

●身体的治療に抗不安薬,抗うつ薬,精神療法を併用することで心身両面の症状改善が期待できる.

参考文献

1)Winsa B, et al:Stressful life events and Graves' disease. Lancet 338:1475-1479, 1991
2)Mizokami T, et al:Stress and thyroid autoimmunity. thyroid 14:1047-1055, 2004
3)深尾篤嗣・他:バセドウ病患者の自我状態と,抑うつ傾向,アレキシサイミア傾向,および治療予後との関連についての前向き検討.心身医学 42:644-652,2002
4)Whybrow PC, Bauer M:Behavioral and psychiatric aspects of thyrotoxicosis. Braverman LE and Utiger RD (ed):Werner, Ingbar's The Thyroid, 9th ed, pp644-650, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 2005
5)Benvenga S:Benzodiazepine and remission of Graves' disease. Thyroid 6:659-660, 1996
6)深尾篤嗣・他:パロキセチンにより抑うつ症状の改善とともに甲状腺機能亢進症の寛解がみられたバセドウ病患者の一例.Pharma Medica 25:119-122,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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