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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻11号

2007年11月発行

文献概要

今月の主題 内科臨床に役立つ心療内科的アプローチ 心身症としての慢性身体疾患へのアプローチ

神経性食欲不振症への心療内科的アプローチ

著者: 河合啓介1 久保千春1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院心身医学

ページ範囲:P.2086 - P.2089

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ポイント

●神経性食欲不振症は,個人の因子や現代の社会状勢を背景に,挫折体験などのエピソードが加わり発症する.

●面接では,体重の話題以外に,ストレスを適切に処理することができないことなども取り上げる.

●身体的に直ちに対処すべきものとして,①低血糖発作による意識障害,②歩行困難などの運動障害,③不整脈がある.

●慢性の低栄養状態の患者に栄養補給を急速に行うことは,むしろ危険である.

●専門医へ紹介するタイミングは,①体重が増加しない,②自傷行為,③著明な低体重.

参考文献

1)Garner DM:Pathogenesis of anorexia nerivosa. Science 341:1631-1635, 1993
2)北川信樹,小川 司:メンタルヘルスにおける最近のトピックス──摂食障害.北海道医報 1033:18-23,2004
3)河合啓介,久保千春:神経性食欲不振症のメカニズムと治療.Clin Neurosci 24:932-935,2006
4)野添新一:戦後の日本における社会文化的変容と摂食障害.志學館大学人間関係学部紀要 27:4-5,2006
5)Miller Kk, et al:Medical findings in outpatients with anorexia nervosa. Arch Intern Med 165:561-566, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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