medicina44巻11号

2007年11月発行

今月の主題 内科臨床に役立つ心療内科的アプローチ 内科医に必要なメンタルヘルスの知識

コモンメンタルディジーズの診療の進め方

著者： 山中学¹ 榧野真美¹

所属機関： ¹東京女子医科大学東医療センター内科(心療内科)

ページ範囲：P.2091 - P.2094

ポイント

●ある人が生涯に何らかの精神障害に罹患する割合はかなり高い(米国46％，日本24％)．

●気分障害，不安障害，身体表現性障害などは，最初に内科を受診する場合が多い．

●身体疾患による精神症状である可能性を常に念頭におかなければならない．

●「著明な苦痛または機能障害を引き起こしている」かどうかが診断のポイントである．

参考文献

1)大熊輝雄：現代臨床精神医学．改訂第10版，金原出版，2005

2)サドックBJ(編)，井上令一・他(訳)：カプラン臨床精神医学テキスト──DSM-IV-TR診断基準の臨床への展開．メディカルサイエンスインターナショナル，2004

3)川上憲人：特定の精神障害の頻度，危険因子，受診行動，社会生活への影響．平成18年度厚生労働省科学研究費補助金こころの健康についての疫学調査に関する研究分担研究報告書

4)Morrison J：When psychological problems mask medical disorders；A guide for psychotherapists. The Guilford Press, NY, 1997

5)シーハンDV・他(著)，大坪天平・他(訳)：M.I.N.I.精神疾患簡易構造化面接法．星和書店，2003