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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻12号

2007年11月発行

文献概要

特集 一般医のためのエコー活用法 Ⅲ.心臓 疾患の評価

大動脈の疾患

著者: 西上和宏1

所属機関: 1済生会熊本病院心臓血管センター

ページ範囲:P.222 - P.229

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 大動脈疾患は,真性大動脈瘤と大動脈解離の2つが多くを占める.真性大動脈瘤は大多数が無症状であるため,発見の機会は健診など限られており,大動脈のスクリーニングがきわめて重要である.大動脈解離は,一般に激烈な胸背部痛と考えられているが,意識消失や胸部の違和感,大動脈分枝血管の虚血症状などの多彩な症状を呈することが少なくない.したがって,非典型的な症状から大動脈解離を疑って,簡易で無侵襲のエコー検査が,初期診断に重要である.さらには,非典型的大動脈解離である偽腔閉塞型大動脈解離とpenetrating atherosclerotic ulcer(PAU)を含めて,急性大動脈症候群(acute aortic syndrome)の概念が提唱されている.本稿では,大動脈の疾患を診るためのエコー検査のアプローチ法と診断のポイントについて解説する.

参考文献

1) 知久正明,西上和宏:大動脈をみる―心エコー図で診る.中谷 敏,別府慎太郎(偏):新・診療プラクティス1,pp218-227,文光堂,2004
2) 知久正明,西上和宏:胸部大動脈疾患をエコー法で診る.心エコー 6:790-797,2005
3) 知久正明,西上和宏:超音波検査―大血管.松尾 汎(編):血管疾患を知る(新目でみる循環器病シリーズ 17),pp64-68,メディカルビュー社,2005
4) 西上和宏:大動脈が大きいとき.心エコー 8:266-272,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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