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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻12号

2007年11月発行

文献概要

特集 一般医のためのエコー活用法 Ⅳ.腹部 臓器からみた腹部エコー

後腹膜

著者: 細田幸司1 大熊潔1

所属機関: 1慶應義塾大学病院放射線科

ページ範囲:P.321 - P.324

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解剖と検査法

 後腹膜腔は腹腔後壁と腹膜の間の腔であり,大きく前腎傍腔・腎周囲腔・後腎傍腔の3つの領域に分けられるとされていたが,近年は前腎筋膜,後腎筋膜,外側円錐筋膜という筋膜を中心に考え,従来の概念の3腔をつなぐ経路・空間(interfascial pathway)と考えたほうが,液体貯留・炎症の波及を考えやすいとされている(図1).

 後腹膜の主な臓器として,十二指腸,膵臓,腎臓,尿管,副腎,腹部大動脈,下大静脈,交感神経幹,上行結腸,下行結腸,膀胱がある.

 腹部超音波横断像では,椎体の前方に腹部大動脈と下大静脈が認められ,後腹膜病変の多くは椎体周囲に認められる.

参考文献

1) 石川和男,他:後腹膜腔の新しい概念と後腹膜腔疾患(1).外科治療 90:807-814,2004
2) Vassallo P, et al:Differentiation of benign from malignant superficial lymphadenopathy;The role of high-resolution US. Radiology 183:215-220, 1992
3) 宮本幸夫,他:後腹膜・副腎,宮本幸夫,多田伸平(編):超音波up to date,pp1517-1525,金原出版,1988
4) Geoghegan T, et al:Imaging and intervention of retroperitoneal fibrosis. Australas Radiol 51:26-34, 2007
5) Neville A, Herts BR:CT characteristics of primary retroperitoneal neoplasms. Crit Rev Comput Tomogr 45:247-270, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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