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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻12号

2007年11月発行

特集 一般医のためのエコー活用法

Ⅳ.腹部 臓器からみた腹部エコー

大血管と主要分枝(腎動脈狭窄を除く)

著者: 丸上永晃1 平井都始子1 大石元1

所属機関: 1奈良県立医科大学中央内視鏡・超音波部

ページ範囲:P.325 - P.329

文献概要

解剖と検査法

■解剖

 腹部大動脈は,横隔膜を通過後腹部正中,椎体前面を足側へ走行し,臍レベルで左右総腸骨動脈に分岐する.心窩部レベルで腹腔動脈が分岐し,その直下より上腸間膜動脈,その1cm程度遠位より腎動脈が左右に分岐する.下腸間膜動脈はさらにその尾側の腹部大動脈より分岐する.腹腔動脈は,左胃動脈・脾動脈・総肝動脈の3分枝に分かれる.上腸間膜動脈は左腎静脈を越えた後,大動脈の正中やや左側を上腸間膜静脈と並んで走行する.腎動脈は多くの場合左右1本ずつであるが,複数本分岐する場合もあるので注意が必要である(図1).

 両側総腸骨静脈は同名動脈分岐部の右側で合流し,下大静脈となって大動脈の右側を頭側に走行している.両側腎静脈は腎動脈の腹側を伴走し,左腎静脈では大動脈腹側を走行して下大静脈に流入する.横隔膜直下で3本の肝静脈が流入する.

参考文献

1) 大石 元,平井都始子:血管性病変.大石 元,平井都始子:超音波カラードプラ法上達への道.金原出版,1999
2) Catalano O, et al:Ruptured abdominal aortic aneurysm;Categorization of sonographic findings and report of 3 new signs. J Ultrasound Med 24:1077-1083, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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