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特集 一般医のためのエコー活用法 Ⅳ.腹部 臓器からみた腹部エコー
消化管―腹部食道,胃,十二指腸
著者: 本田伸行1 橋向成典1 廣辻和子2
所属機関: 1寺元記念病院放射線科 2医真会八尾総合病院臨床検査科
ページ範囲:P.335 - P.338
文献購入ページに移動本稿では,スクリーニング超音波検査(ultrasonography:US)に際して比較的描出が容易な上部消化管を取り上げる.
消化管USの基本は,胃腸液の貯留の有無と壁肥厚の有無を確認することといえる.消化管内容物はその音響学的性状によって種々のエコーレベルを示し,澄んだ胃腸液は無~低エコー,微小ガスの混在した食物残渣や粘液は高エコー,消化管ガスは多重反射として描出される.消化管壁は,通常のコンベックス型探触子を用いた経腹壁走査では,1層の低エコーレベルに描出されることが多い.この低エコーは固有筋層(proper muscle layer:pm)に由来しており,さらにこの内腔側に粘膜下層(submucosa:sm)が高エコー層として識別できることもある.
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