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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻12号

2007年11月発行

文献概要

特集 一般医のためのエコー活用法 Ⅳ.腹部 臓器からみた腹部エコー

消化管―小腸,大腸

著者: 畠二郎1

所属機関: 1川崎医科大学検査診断学

ページ範囲:P.339 - P.343

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解剖と検査法

 小腸の走行は自由度が高く,消化管の中で唯一系統的走査の困難な部位である.したがって,胃・十二指腸,および大腸を確実に同定することでそれ以外の管腔臓器を小腸と判断することになる.また,豊富なKerckring襞,頻回の蠕動なども小腸に特徴的である.小腸腸間膜は左上腹部から右下腹部に向かって走行していることから,空腸は左上腹部,回腸は骨盤腔を中心とする下腹部に存在していることも部位の同定上参考となる.

 一方,大腸において上行結腸,下行結腸,直腸は通常固定されており,これらを同定し管腔を追跡することにより,ある程度の系統的走査が可能である.上行結腸は腹腔内で最外側最背側を頭尾方向に走行し,ハウストラを呈し,内腔にガスや便の貯留した管腔として描出され,リアルタイムに蠕動をみることは少ない.下行結腸は左側腹部において上行結腸と同様の位置を走行する(図1a,b).直腸は前立腺あるいは腟の背側に描出される.

参考文献

1) 畠 二郎,他:体外式超音波による消化管疾患の診断.日消会誌 101:746-754,2004
2) 長谷川雄一,遠田栄一(編):消化管超音波検査(月刊Medical Technology別冊),医歯薬出版,2006
3) 畠 二郎:体外式超音波による消化管疾患へのアプローチ.Jpn J Med Ultrasonics 34:131-139,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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