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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻12号

2007年11月発行

文献概要

特集 一般医のためのエコー活用法 Ⅳ.腹部 臓器からみた腹部エコー

膀胱・前立腺

著者: 沖原宏治1

所属機関: 1京都府立医科大学泌尿器外科学

ページ範囲:P.344 - P.349

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解剖と検査法

 膀胱・前立腺において,腹部超音波検査の対象となる疾患を腫瘍性,非腫瘍性に分類すると,前者の代表的なものに,膀胱癌,前立腺癌が挙げられる.また,後者の代表として膀胱結石,前立腺肥大症などがある.なぜ腫瘍性と非腫瘍性疾患にあえて類別したかといえば,腫瘍性疾患の場合は,腹部超音波検査の施行により存在診断,可能であれば質的診断を確定し,腹部超音波検査単独で質的診断(悪性の可能性があるか?)の確定がほぼ可能であったとしても,ほかの検査(膀胱癌の疑いならば膀胱鏡,前立腺癌の疑いならば前立腺特異抗原:PSAの採血)に移行していくことが特徴的であり,非腫瘍性疾患では,腹部超音波検査そのものが確定診断,あるいは診断基準の必須な検査につながることが多いからである.

 排尿障害を評価する残尿測定,前立腺容積測定を行うために膀胱,前立腺をうまく描出することが重要である.

参考文献

1) 田中信次,他:腹部超音波検診における下腹部スクリーニングの有用性―膀胱癌の早期発見を中心に.腎泌予防会誌 10:44-45,2002
2) 寺沢良夫,他:検診腹部超音波検査による膀胱癌の診断.腎泌予防会誌 10:42-43,2002
3) 泌尿器科領域の治療標準化に関する研究会(編):EBMに基づく前立腺肥大症診療ガイドライン,じほう,2001
4) 野田賢治郎:残尿測定,コツ,近似式の使い方について教えてください.臨床泌尿器科 60(増):271-273,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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