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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻12号

2007年11月発行

特集 一般医のためのエコー活用法

Ⅴ.表在

甲状腺

著者: 鈴木眞一1

所属機関: 1福島県立医科大学外科学第2講座内分泌(甲状腺・副腎)外科

ページ範囲:P.412 - P.422

文献概要

解剖と検査法

 甲状腺の解剖は図1に示すように,頸部横断像で,頸椎以外は明瞭に描出される.甲状腺は均質で周囲の筋肉より高エコーレベルで描出され,気管をはさみ両側に位置し,その外側には総頸動脈,内頸静脈が近接している.背側には食道があり,超音波検査法(ultrasonography:US)でも容易に描出される.

 検査法としては,通常臥位で低い肩枕を入れて頸部をやや伸展位にして検査する.座位で施行している施設もある.後者は,患者には不安なく,外来超音波室で多数例をこなすには有用な方法である.しかし,甲状腺は座位の場合,縦隔内に入り込む部分が多くなり,縦隔内甲状腺腫や,上縦隔所見を検索したり,細胞診まで行うにはやや不十分である.甲状腺手術自体が,肩枕を挿入し,頸部伸展位で行うことから,術前のmappingを行うにしても,前者が望ましい.

参考文献

1) 鈴木眞一,他:最近の甲状腺疾患における諸問題―PET,エラストグラフィ,濾胞癌の鑑別診断など.外科 68:745-753,2006
2) 鈴木眞一:良性甲状腺結節,高見 博(編):内分泌外科標準テキスト,pp47-52,医学書院,2006
3) 鈴木眞一,他:甲状腺癌に対する外科的治療戦略.日本臨牀 65:2037-2044,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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