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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻13号

2007年12月発行

文献概要

今月の主題 内科外来でみるウィメンズ・ヘルス 主治医として知っておきたいこと【知っておくと役立つこと】

Topic6 尿検査潜血反応陽性結果の解釈

著者: 岩瀬貴衣1 吉田博1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属柏病院中央検査部

ページ範囲:P.2294 - P.2296

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■尿潜血反応陽性

 尿潜血反応陽性例や顕微鏡的血尿の頻度は加齢とともに増加し,女性に多く,日本では約500万人が血尿であると試算されている.特に高齢女性では,検診時の尿潜血反応陽性頻度は高い.尿潜血反応は,内科的腎臓疾患を含め種々の疾患の診断の契機になる簡便な検査であり,健康の維持,疾病の早期発見と医療経済効率を考えて,顕微鏡的血尿の診療が行われるべきである.

 2005年末までに,国内で市販されているすべての尿潜血反応試験紙において,ヘモグロビン濃度0.06mg/dl,尿中赤血球20個/μl〔400倍強拡大1視野(high power field:HPF)で5個〕で1(+)と判定されるように統一された.ただし,尿潜血反応試験紙には過酸化物と還元型色素体が含まれていることから,尿潜血反応には偽陽性や偽陰性があり,試験紙法と尿沈渣赤血球数測定の結果が一致しないこともある(表1).原則として,適切な検体となるのは新鮮な中間尿であり,蓄尿検体や女性の月経時の検体は不適切である.

参考文献

1)血尿診断ガイドライン検討委員会:血尿診断ガイドライン.医学検査 55:1128-1159,2006
2)Cohen RA, Brown RS:Microscopic hematuria. N Engl J Med 348:2330-2338, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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