icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina44巻2号

2007年02月発行

文献概要

今月の主題 症例からみる肺疾患のCT画像 肺疾患をCTで診る―肺感染症

非定型肺炎―マイコプラズマ肺炎,クラミドフィラ肺炎,レジオネラ肺炎

著者: 藤田次郎1 比嘉太1 健山正男1

所属機関: 1琉球大学医学部感染病態制御学講座(第一内科)

ページ範囲:P.274 - P.277

文献購入ページに移動
ポイント

●非定型病原体は感染する場が異なっているので,病変の部位を正確に判定することにより,起炎菌の推定がある程度可能となる.

●マイコプラズマ肺炎の病変の場は,線毛を有する気管支(解剖学的には終末細気管支まで)である.ただし宿主の免疫状態(Th1優位か,あるいはTh2優位か)により,陰影のパターンが異なることに留意する.

●クラミドフィラ肺炎の病変の場は,気管支,および肺胞の両者に及ぶ.

●レジオネラ肺炎の病変の場は,マクロファージ,およびII型肺胞上皮の存在する肺胞領域である.

●これらの画像所見は臨床症状にも影響する.たとえば線毛を病変の場とするマイコプラズマおよびクラミドフィラにおいては,咳が頑固であり,また終末細気管支にとどまるマイコプラズマは聴診所見が弱い,などである.

参考文献

1)田中裕士,成田光生:マイコプラズマ感染時の宿主反応.最新医学 56:2530-2536, 2004
pneumonia. Eur Respir J 9:669-672, 1996
-induced ciliostasis in ciliated bronchial epithelial cells. J Infect Dis 171:1274-1278, 1995
pneumonia;comparison of clinical findings and CT findings. J Comput Assist Tomogr 29:626-632, 2005
5)Kohn HN:Zur Histologie der Indurirenden Fibrinosen Pneumonie. Muench Med Wochnschr 40:42-45, 1893
6)Lambert MW:Accessory bronchiole-alveolar communications. J Pathol Bacteriol 70:311-314, 1955
7)谷本晋一:呼吸器感染症とは,谷本晋一(編):COMMON DISEASE SERIES 18,pp 1-4,南江堂,1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら