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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻2号

2007年02月発行

文献概要

今月の主題 症例からみる肺疾患のCT画像 肺疾患をCTで診る―肺血管病変

肺動静脈瘻などの先天異常―肺底動脈大動脈起始症,肺動静脈瘻

著者: 飯笹俊彦1 鈴木実2 木村秀樹1 藤澤武彦2

所属機関: 1千葉県がんセンター呼吸器科 2千葉大学大学院胸部外科学

ページ範囲:P.342 - P.345

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ポイント

(肺底動脈大動脈起始症)

●肺底動脈大動脈起始症は,肺葉内肺分画症を分類したPryce分類のI型に属する.

●CTでは肺底区域における血管陰影の増加,肺の硬化像,ならびに下行大動脈からの異常血管による血液供給を特徴とする.

●喀血の危険があることから手術適応があるが,切除範囲は肺底区域切除が可能である.

(肺動静脈瘻)

●肺動静脈瘻では,多発でないか,また遺伝性出血性毛細血管拡張症(Osler-Weber-Rendu病) との合併がないかを確認する.

●CTでは腫瘤状陰影と異常血管に注意して鑑別し,異常血管が確認された際には生検は行わない.

●thin section CTにより,立体再構築した3D画像は肺動静脈瘻の治療戦略をたてるうえで重要である.

参考文献

1)Pryce DM:Lower accessory pulmonary with intralobar sequestration of lung;Report of seven cases. J Pathol 58:457-467, 1946.
2)Iizasa T, et al:Systemic arterial supply to the left basal segment without the pulmonary artery;Four consecutive cases. Eur J Cardiothorac Surg 23:847-849, 2003
3)Hasleton PS:Embryology and development of the lung, Hasleton PS(ed):Spencer's pathology of the lung, 5th ed, pp45-55, McGraw-Hill, New York, 1996.
4)正岡 昭,藤井義敬:呼吸器外科学,改訂3版,南山堂,pp224-227,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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