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連載 東大病院内科研修医セミナー・19
感染性心内膜炎の2症例
著者: 原田壮平1 安達正時1 太田康男1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院感染症内科
ページ範囲:P.400 - P.405
文献購入ページに移動・心臓弁膜症を有する不明熱患者で考慮すべき感染症は?
・血液培養から黄色ブドウ球菌が検出された場合に考慮すべき感染臓器は?
■Case1
【症例】34歳,男性.
【主訴】発熱.
【現病歴】16歳時に心臓弁膜症を指摘されたが,外来通院はしていなかった.2006年3月頃に38℃の発熱を認め,近医を受診しセフカペンピボキシルを処方された.一時解熱したが,抗菌薬内服終了後再び発熱し,全身倦怠感を認めるようになったため,5月2日当院外来を受診した.受診時,心尖部を最強点とするLevine III/VIの収縮期雑音が聴取された.同日経胸壁心臓超音波検査が施行されたが,僧帽弁逆流を伴う僧帽弁逸脱症候群の所見を認めたものの,明らかな疣贅は指摘されなかった.患者が強く希望したため,血液培養2セットを採取した後,いったん帰宅させた.翌日,血液培養2セットからグラム陽性球菌が検出されたため入院となった.
【既往歴】特記すべきことなし,歯科治療歴なし.
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