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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻3号

2007年03月発行

文献概要

今月の主題 日常診療・当直のための酸塩基平衡,水・電解質,輸液 研修医がよく使う輸液の基本

膠質液(アルブミン製剤と人工膠質液)の使用方法

著者: 志水英明1

所属機関: 1中部労災病院腎臓内科

ページ範囲:P.548 - P.552

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ポイント

●循環血液量減少性ショックの治療の原則は,まず生理食塩水を投与する.

●膠質液にはアルブミン製剤と人工膠質液のヒドロキシエチル澱粉とデキストラン製剤がある.

●人工膠質液は腎臓から排泄されるため腎不全での使用は避ける.血液型判定やクロスマッチに影響する可能性があり,投与前に検体採取が必要である.

●アルブミン製剤は特定生物由来製品であり,患者への書面などによるインフォームドコンセントと記録の20年間保存が必要である.感染に対する安全性は100%でない.非献血の製剤もある.

●アルブミン製剤は血漿交換の置換液としても使用される.凝固因子の補充を必要としないときは等張アルブミン製剤を用いる.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)のときは新鮮凍結血漿を用いる.

参考文献

1)志水英明,丸山彰一:アルブミン製剤.内科 98:41-45, 2006
2)厚生労働省医薬食品局血液対策課:「血液製剤の使用指針」(改定版),2005年9月
3)SAFE Study Investigators:A comparison of albumin and saline for fluid resuscitation in the intensive care unit. N Engl J Med 350:2247-2256, 2004
4)Evidence-based Colloid Use in the Critically Ill:American Thoracic Society Consensus Statement. Am J Respir Crit Care Med 170:1247-1259, 2004
5)Knoll GA, et al:A randomized, controlled trial of albumin versus saline for the treatment of intradialytic hypotension. J Am Soc Nephrol 15:487-492, 2004
6)稲田英一,他(監訳):ICUブック,第2版,pp190-195,メディカルサイエンスインターナショナル,2003
7)西郷勝康:等張製剤と高張製剤の使い分け.山本保博(編):アルブミン臨床マニュアル―適正使用の実際,pp25-29,メディカルレビュー社,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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