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文献詳細

雑誌文献

medicina44巻4号

2007年04月発行

文献概要

今月の主題 内科エマージェンシー2007 鬼門を克服する 内科エマージェンシーの診断―確実な診断が患者を救う

しびれ―神経内科か? 整形外科か?

著者: 仲田和正1 登木口進2

所属機関: 1西伊豆病院整形外科 2土肥クリニック神経内科

ページ範囲:P.702 - P.711

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ポイント

●温痛触覚と振動位置覚は脊髄→延髄→橋部まで離れた場所を通るが,中脳で合流して上行する.したがって脊髄,延髄,橋部の病変では知覚解離が起こるが,中脳以上では全感覚が障害されやすい.

●延髄病変では同側の顔,対側の上下肢の温痛覚低下で交叉性である.

●視床病変は全知覚障害だが,特に位置覚が障害される(足の位置がわからずリハ困難).内包後脚病変も全知覚障害である.皮質病変は知覚は障害されないが,立体覚が障害される.

●しびれ患者の2割が手根管症候群,2割が肘部管症候群であり,手術で治る.

●多発性神経炎の鑑別診断はDANG THERAPIST.

●腰椎椎間板ヘルニアはL4,L5,S1の異常を確認する.

参考文献

1)Demyer W:Technique of the neurologic examination, A programmed text, 3rd ed, McGraw-Hill, 1980
2)黒田康夫・神経内科ケーススタディ,新興医学出版,2002
3)Goldberg S:Clinical neuroanatomy made ridiculously simple, Medmaster Inc, 1992
4)神津 仁:しびれの診方.JIM 16:706-711, 2006
5)England JD, Asbury AK:Peripheral neuropathy. Lancet 363:2151-2161, 2004
6)菊池臣一,蓮江光男:腰仙椎部神経症状,金原出版,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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