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連載 内科医が知っておきたいメンタルヘルスプロブレムへの対応・6
やたらと痛がる人―疼痛性障害
著者: 中尾睦宏1
所属機関: 1帝京大学医学部衛生学公衆衛生学・心療内科
ページ範囲:P.1212 - P.1215
文献購入ページに移動 疼痛は医療現場で最も頻繁にみられる訴えである.難治性の慢性疼痛患者を抱え対応に苦慮されている先生方も多いであろう.疼痛は,末梢神経性疼痛,中枢性疼痛,精神的疼痛の3つに大別されるが,今回扱うのは精神性疼痛である.心理的な要因が重要な役割を果たしている代表的な病態としては,疼痛性障害がある.疼痛性障害は,診察や臨床検査を行っても目立った異常が見つからず,ひたすら痛みを訴えて臨床像の中心となる.実際の症例から入ってみよう.
参考文献
1)中尾睦宏,熊野宏昭,久保木富房,Arthur J Barsky:身体感覚増幅尺度日本語版の信頼性・妥当性の検討;心身症患者への臨床的応用について.心身医学 41:539-547,2001
2)Nakao M, Barsky AJ, Kumano H, Kuboki T:Relationship between somatosensory amplification and alexithymia in a Japanese Psychosomatic Clinic. Psychosomatics 43:55-60, 2002
3)American Psychiatric Association:Diagnostic and statistical manual of mental disorders, text revision. American Psychiatric Press, Washington D.C., 2000
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