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今月の主題 内科医が診る睡眠障害 Q&A―睡眠についての疑問に答える
運動療法は睡眠障害に有効か?
著者: 津田徹1
所属機関: 1霧が丘つだ病院
ページ範囲:P.1366 - P.1366
文献購入ページに移動 本邦における閉塞型睡眠時無呼吸症候群(以下OSAS)の約7割がBMI25以上の肥満であり,その背景には食行動,運動習慣,眠気による活動性の低下が存在する.
運動能力の指標としては,運動耐容能を示す,呼気ガス分析による酸素摂取量の最高値であるVo2peak,および組織での嫌気的解糖が始まる炭酸ガス排泄量(Vco2)の増加が急峻になる点であるAT(anaerobic threshold)を用いる.運動習慣がない健常人ではATが早くなり,Vo2peakが低く,運動耐容能が低下していることが示唆される.さらにOSAS患者でも,睡眠時の酸素飽和度が90%未満の時間が長いほど,運動耐容能が低下している.運動習慣がないOSAS患者ではさらに運動耐用能が低下している.運動習慣によって体重をコントロールし,適正な体格へ改善することでOSASリスクを減らせることが考えられ,運動習慣が適切であれば運動耐容能向上も考えられる.
運動能力の指標としては,運動耐容能を示す,呼気ガス分析による酸素摂取量の最高値であるVo2peak,および組織での嫌気的解糖が始まる炭酸ガス排泄量(Vco2)の増加が急峻になる点であるAT(anaerobic threshold)を用いる.運動習慣がない健常人ではATが早くなり,Vo2peakが低く,運動耐容能が低下していることが示唆される.さらにOSAS患者でも,睡眠時の酸素飽和度が90%未満の時間が長いほど,運動耐容能が低下している.運動習慣がないOSAS患者ではさらに運動耐用能が低下している.運動習慣によって体重をコントロールし,適正な体格へ改善することでOSASリスクを減らせることが考えられ,運動習慣が適切であれば運動耐容能向上も考えられる.
参考文献
1)Peppard PE, et al:Longitudinal study of moderate weight change and sleep-disordered breathing. JAMA 284:3015-3021, 2000
掲載誌情報