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雑誌目次

雑誌文献

medicina44巻8号

2007年08月発行

雑誌目次

今月の主題 動脈硬化のトータルマネジメント

著者: 前村浩二

ページ範囲:P.1441 - P.1441

 近年,ライフスタイルの欧米化に伴い,肥満,高脂血症,糖尿病,高血圧などの生活習慣病が増加し,その結果,虚血性心疾患,脳梗塞,閉塞性動脈硬化症などの動脈硬化を基盤とする疾患が増加している.血管を臓器としてとらえた場合,その占める体積は体内のどの臓器よりも大きく,血管は全身で最も大きな1つの臓器とも考えられる.実際に虚血性心疾患,脳梗塞,閉塞性大動脈硬化などの動脈硬化性疾患は同一患者に合併することが多いため動脈硬化を全身病として捉え,個々の疾患を別々に扱うのではなく,全身の動脈硬化の予防,治療を念頭に置いた診療が必要であるといえる.

 動脈硬化の進展には高脂血症,糖尿病,高血圧,喫煙などの危険因子が関与していることはよく知られているが,最近,メタボリックシンドロームや炎症,酸化ストレスの観点から動脈硬化のメカニズムが明らかにされてきている.このことから,動脈硬化予防のためには危険因子に個別に対応するのみでなく,動脈硬化に至る過程のなるべく上流で予防,治療をするように流れが変わりつつある.実際に糖尿病に対して,単に血糖のコントロールのみでなく,インスリン抵抗性を改善するPPARγアゴニストなどの新しい治療薬を用いることで,心血管イベントの発症が抑制されることが明らかになっている.

Editorial

動脈硬化の病態と臨床像

著者: 前村浩二

ページ範囲:P.1442 - P.1444

ポイント

●動脈硬化には内膜下に粥腫が蓄積する粥状動脈硬化と,小細動脈の壁が厚くなり内腔が狭くなる細動脈硬化がある.

●動脈硬化の主要な危険因子は高LDL血症,低HDL血症,加齢,糖尿病,高血圧,喫煙,家族歴である.

●動脈硬化は,環境因子に個々人の遺伝素因が相互作用した結果,発症する多因子疾患と考えられる.

●動脈硬化の形成の過程には炎症反応が重要であり,血清高感度CRP値は将来の心血管イベントの発生とよく相関する.

動脈硬化の成因・病態

動脈硬化性疾患の最近の動向

著者: 江草玄士

ページ範囲:P.1445 - P.1447

ポイント

●近年の日本では,高血圧,喫煙といった古典的危険因子から,肥満,糖尿病,脂質異常など欧米型危険因子への変化がみられる.

●動脈硬化危険因子の欧米型変化にもかかわらず,虚血性心疾患の年齢調整死亡率はこれまで増加していない.

●最近の調査では,日本人の虚血性心疾患発症率,死亡率増加が指摘され始めた.

●脳出血死亡率は高血圧管理により激減し,脳梗塞死亡率も近年ほぼ横ばいである.

動脈硬化の病理

著者: 北林千津子 ,   伊倉義弘 ,   上田真喜子

ページ範囲:P.1448 - P.1451

ポイント

●プラークには,安定なプラークと不安定なプラークが存在する.

●破裂性プラークやびらん性プラークは急性冠症候群の原因となる.

●不安定プラークの進展には,プラークの慢性炎症のみならず,急性炎症細胞が密接に関与する.

●酸化LDLは不安定プラークの形成に密接に関与する.

メタボリックシンドロームと動脈硬化―アディポサイトカインを中心として

著者: 岡田拓也 ,   船橋徹

ページ範囲:P.1452 - P.1455

ポイント

●メタボリックシンドロームとは,内臓脂肪蓄積を基盤に,高血圧,糖代謝異常,脂質代謝異常を合併し,動脈硬化性疾患になりやすい病態のことをいう.

●内臓脂肪蓄積に伴うアディポサイトカインの分泌異常が,メタボリックシンドロームの発症・進展に深くかかわる.

高脂血症と動脈硬化―脂質代謝異常に基づく動脈硬化進展のメカニズム

著者: 中田佳延 ,   寺尾吉生 ,   池脇克則

ページ範囲:P.1456 - P.1459

ポイント

●動脈硬化は慢性炎症性疾患である.動脈硬化巣の組織像が炎症と類似している.

●small dense LDL濃度の増加は,動脈硬化のリスクが高い状態である.

●TG-richリポ蛋白は動脈硬化惹起性である.

炎症,酸化ストレスと動脈硬化

著者: 石井秀人 ,   吉田雅幸

ページ範囲:P.1460 - P.1462

ポイント

●炎症性変化や酸化ストレスの増加はプラークを不安定にする.

●責任冠動脈病変の狭窄度が低くてもプラークが不安定である場合,心血管イベントが生じる.

●血管壁で炎症は酸化ストレスを誘導する.

●酸化LDLはマクロファージに取り込まれ泡沫化する.

●高感度CRPの上昇と心筋梗塞の増加は相関する.

動脈硬化患者へのアプローチ法

高脂血症,動脈硬化患者へのアプローチ法―医療面接,身体診察,危険因子の評価法

著者: 木下誠

ページ範囲:P.1464 - P.1467

ポイント

●高脂血症(脂質代謝異常症)は,高LDLコレステロール血症,低HDLコレステロール血症,高トリグリセリド血症に大別される.

●脂質代謝異常症は冠動脈疾患を起こしやすい病態である.

●脂質代謝異常症を診察するうえでは,その他の冠動脈疾患危険因子を評価することが重要である.

人間ドックでの動脈硬化スクリーニングの実際とその意義

著者: 石坂裕子

ページ範囲:P.1468 - P.1471

ポイント

●人間ドックは動脈硬化危険因子のスクリーニングに適している.

●微量アルブミン尿はメタボリックシンドロームや動脈硬化のリスクを上昇させる.

●人間ドックでは生活習慣の改善の指導が重要である.

動脈硬化と医療連携―一般内科医と専門医の役割

著者: 水野健彦

ページ範囲:P.1472 - P.1474

ポイント

●心血管危険因子をもれなく効率的にチェックできる診療体制を準備すべきである.

●動脈硬化性疾患は全身の血管病として捉え診療にあたる.

●自施設の診療領域を広げるように研修,努力する.

●自施設の限界を認識し,必要に応じ,専門医との連携を構築する.

●普段から,イベント発症を想定した診療体制,患者教育,病診連携の確認を行う.

動脈硬化をきたした高齢者の診療

著者: 神崎恒一 ,   永井久美子

ページ範囲:P.1476 - P.1480

ポイント

●症状はなくとも高齢者には動脈硬化性疾患が潜在すると考えたほうがよい.

●脳血管障害患者ではMRI/MRAで梗塞巣や大脳白質病変を確認する.

●虚血性心疾患の疑いがある高齢者は,侵襲度の低い方法で診断を進める.

●非侵襲的検査法として血管拡張反応,脈波伝播速度,頸動脈エコーが有用である.

●高齢者も青壮年者と同様,食事指導,運動指導などの生活習慣指導を行う.

●高齢者では薬物は少量(青壮年者の半量)から開始し,時間をかけて増量する.

動脈硬化の検査法とリスク予測能

動脈硬化の機能診断―内皮機能検査,PWV

著者: 冨山博史 ,   山科章

ページ範囲:P.1481 - P.1484

ポイント

●動脈硬化進展早期より,形態的変化だけでなく機能的変化も生じる.

●機能的変化を観る方法として内皮機能検査,脈波速度検査が挙げられる.

●内皮機能検査は動脈硬化早期血管障害を評価する検査法である.

●脈波速度は動脈の弾性を評価する検査法である.

動脈硬化の画像診断―血管エコー

著者: 長束一行

ページ範囲:P.1485 - P.1487

ポイント

●頸動脈エコー検査は,粥状硬化を初期の段階から評価する方法として,簡便ですぐれた方法である.

●内中膜厚(IMT)の肥厚は粥状硬化の初期変化として広く用いられており,動脈硬化の危険因子が存在すると肥厚する.

●IMTが肥厚していると将来心血管疾患が発症しやすい.

●IMTはスタチンの投与などで退縮することがある.

動脈硬化の画像診断―冠動脈CT

著者: 佐久間肇 ,   市川泰崇 ,   伊藤正明

ページ範囲:P.1488 - P.1490

ポイント

●マルチスライスCT(MSCT)装置の進歩によって冠動脈の描出能は大きく向上した.

●最近の64列CTによる冠動脈狭窄診断感度と特異度は90%以上になる.

●MSCTは陰性的中率が高く,CTで冠動脈疾患を除外できれば冠動脈造影は不要である.

●MSCTは冠動脈疾患リスクが中等度の患者の冠動脈病変を否定するうえで有用性が高い.

動脈硬化の画像診断―MRI

著者: 樅山幸彦

ページ範囲:P.1492 - P.1495

ポイント

●MRIは非侵襲的に大動脈や頸動脈のプラークを描出できる.

●MRIはプラークの形状だけでなく性状も評価しうる.

●MRIは頸動脈から胸腹部大動脈を広範囲にわたって動脈硬化を一度に評価できる.

●MRIは詳細な動脈硬化の評価やvulnerable patientの同定に有用な検査法となりうる.

新しい血液マーカーによる動脈硬化の検査

レムナントリポ蛋白

著者: 田中明

ページ範囲:P.1496 - P.1498

ポイント

●血中レムナントリポ蛋白値はRLP-CまたはRemL-C値として測定される.

●血中レムナントリポ蛋白値の増加する高脂血症型は3型高脂血症(WHO分類)という.

●血中レムナントリポ蛋白値は食後高脂血症の有用な指標である.

●血中レムナントリポ蛋白値はインスリン抵抗性の有用な指標である.

●高トリグリセリド血症の動脈硬化リスクは高レムナントリポ蛋白血症のリスクを反映する.

small dense LDL

著者: 平野勉

ページ範囲:P.1499 - P.1502

ポイント

●新しい脂質異常として小型高密度LDL(small dense LDL)が注目されている.

●small dense LDLは高トリグリセリド血症と密接に関係し,メタボリックシンドロームや2型糖尿病で増加する.

●インスリン抵抗性はVLDL代謝を介してLDLの小型化と関連する.

●冠動脈疾患ではLDLは小型化し,small dense LDLコレステロールが増加する.

血管障害のバイオマーカー―高感度CRPと内皮前駆細胞

著者: 池田宇一

ページ範囲:P.1503 - P.1505

ポイント

●高感度CRP(hs-CRP)は冠危険因子として重要視されてきている.

●CRPは内皮細胞や平滑筋細胞に直接作用してサイトカインや接着分子の発現を促す.

●スタチンやアンジオテンシン受容体拮抗薬によりhs-CRPは低下する.

●糖尿病や透析患者では血中EPCが減少している.

●EPCは血管障害の新しいバイオマーカーとなりうる.

動脈硬化の予防と治療

動脈硬化学会ガイドラインのポイント

著者: 寺本民生

ページ範囲:P.1507 - P.1509

ポイント

●『動脈硬化性疾患診療ガイドライン』をわが国のエビデンスに基づいて改訂した.

●脂質異常症の診断基準としてLDL-C,トリグリセライド,HDL-Cを用いた.

●患者カテゴリーとして一次予防と二次予防を明確に分けた.

●一次予防は低,中,高リスク群の3群に分けた.

●管理目標値もLDL-Cを中心とした.

動脈硬化予防のための生活習慣の改善法

著者: 森聖二郎 ,   井藤英喜

ページ範囲:P.1510 - P.1513

ポイント

●食事療法には患者自身による毎日の体重測定,ならびに管理栄養士の診療協力が不可欠である.

●運動療法の主たる目的は,インスリン抵抗性を改善するため,という認識が重要である.

●適量の飲酒は心血管イベントのリスクを減少させるが,適量に抑えることは実際上困難である.

●禁煙指導においては,禁煙補助具を上手に利用し,スリップへの対応法を十分に説明する.

動脈硬化疾患への抗凝固,抗血小板治療

著者: 後藤信哉

ページ範囲:P.1514 - P.1516

ポイント

●冠動脈,脳血管,末梢血管などに動脈硬化性病変を認めた症例では,1年以内に心血管死亡,非致死性心筋梗塞,非致死性脳卒中などの血栓性イベントを発症するリスクが高い.

●抗凝固,抗血小板療法は止血機構を阻害することにより出血性イベントを増加させるため,血栓リスクの高い症例に限って使用すべきである.

●動脈硬化性病変を認めた症例は心血管死亡,心筋梗塞,脳梗塞のhigh risk症例であるため抗凝固,抗血小板療法が妥当とされるケースが多い.

末梢動脈狭窄症へのグローバルインターベンション

著者: 横井良明

ページ範囲:P.1517 - P.1520

ポイント

●末梢動脈硬化疾患は全身性疾患である.

●頸動脈,腎動脈,下肢動脈の評価が必要である.

●冠動脈疾患の診断の際には同時に他の全身動脈硬化を評価することが望ましい.

●カテーテル治療は頸動脈,腎動脈,下肢動脈で大きな発展をしてきている.

●複数の動脈硬化病変を有する場合は治療順位の決定が重要である.

高脂血症の薬物療法

著者: 大須賀淳一

ページ範囲:P.1522 - P.1526

ポイント

●個々の症例のリスク評価を行い,リスクに応じた高脂血症の治療を行うべきである.

●薬物治療を盲信し基本となるライフスタイルの改善をないがしろにしてはならない.

●高脂血症の型を把握することにより適切な薬物療法が可能となる.

●高コレステロール血症の治療効果はLDL-C値で判断し,TC値で判断してはならない.

●高脂血症の薬物療法は長期にわたるので,服薬指導と副作用のモニターが肝要である.

新しい高脂血症治療薬―エゼチミブ,ACAT阻害薬,CETP阻害薬,など

著者: 野牛宏晃

ページ範囲:P.1528 - P.1531

ポイント

●現在高脂血症治療薬の中心はスタチン,そしてフィブラート系薬剤が中心である.

●新たな作用機序をもつエゼチミブが発売され,高脂血症,動脈硬化治療薬として注目されている.

●これまで開発されたACAT阻害薬の動脈硬化抑制効果は乏しく,ACAT-2選択的な阻害薬の開発が期待される.

●CETP阻害薬による動脈硬化抑制効果はなく,むしろ死亡率を上昇させた.同様の結果が他のCETP阻害薬でも生じるのか注目される.

家族性高コレステロール血症の治療―LDLアフェレーシス

著者: 斯波真理子 ,   槇野久士

ページ範囲:P.1532 - P.1535

ポイント

●FHホモ接合体と,一部の重症のヘテロ接合体に対してLDLアフェレーシス治療が行われている.

●LDLアフェレーシスの方法には,単純血漿交換療法,二重膜濾過法とLDL吸着法がある.

●LDLアフェレーシスにより,LDLのみでなく血液凝固因子なども除去され,治療効果にかかわっている.

脂質低下療法のエビデンス

著者: 比企誠 ,   大村寛敏 ,   代田浩之

ページ範囲:P.1536 - P.1539

ポイント

●冠動脈疾患の一次予防,二次予防におけるLDL-C低下治療の効果は確立している.

●冠動脈イベント抑制効果は治療前LDL-C値にかかわらず,治療後の到達LDL-C値と相関する.

●患者リスクを評価したうえで,動脈硬化性疾患予防ガイドラインに準じたLDL-C値の管理をする.

メタボリックシンドロームにおける降圧治療

著者: 林晃一 ,   伊藤裕

ページ範囲:P.1540 - P.1542

ポイント

●メタボリックシンドロームの降圧治療はアンジオテンシン系の抑制薬が第一選択薬である.

●ARBのなかには糖代謝に特異的に好影響をもたらす薬剤が存在する.

●Ca拮抗薬は代謝面では悪影響がなく降圧効果で優れている.

●利尿薬は少量の追加にとどめ,副作用に留意すべきである.

メタボリックシンドロームを有する患者への糖尿病薬の使い方

著者: 横田太持 ,   宇都宮一典

ページ範囲:P.1544 - P.1548

ポイント

●メタボリックシンドロームにおける血糖管理の目標は,食後高血糖の是正に置かれることになる.

●PROactive Studyは,ピオグリタゾンが2型糖尿病薬における大血管障害を有意に抑制することを明らかにした.

●CHICAGO Trialでは,ピオグリタゾンがスルフォニル尿素薬に比較し,頸動脈内膜中膜肥厚の進展を抑制した.

●ビグアナイド薬のメタボリックシンドロームを有する糖尿病患者の血糖管理における意義が見直されている.

●スルフォニル尿素薬は,メタボリックシンドロームを有する糖尿病に対して体重の増加,膵β細胞の疲弊を起こす可能性がある.

臨床に役立つ最近のトピックス

動脈硬化と性差,ホルモン補充療法の現状と展望

著者: 山田容子 ,   秋下雅弘

ページ範囲:P.1549 - P.1552

ポイント

●心血管疾患(CVD)の発症頻度には明らかな性差(男性>女性)がある.

●女性でも閉経後はCVDの発症が増加して男性のレベルに近づく.

●エストロゲンは動脈硬化に対して抑制的に働いている.

●ホルモン補充療法 (HRT)のCVDへの予防効果は現在のところ認められていない.

●HRTの投与時期・投与ルート・投与量の調節によるCVDへの効果が期待される.

動脈硬化関連遺伝子のゲノム解析

著者: 後藤田貴也

ページ範囲:P.1553 - P.1556

ポイント

●動脈硬化は,おのおのの危険因子と血管局所的な因子に働く遺伝素因の影響下にある.

●動脈硬化感受性遺伝子を調べる目的で,ゲノムワイド連鎖・相関解析が広く行われている.

●ゲノム解析により,リポキシゲナーゼ経路に関連する遺伝子群の関与が示唆されている.

●疾患感受性遺伝子は人種や民族によって異なり,日本人におけるエビデンスが重要となる.

●ゲノムワイド相関解析の結果,リンフォトキシンα~ガレクチン2系の重要性が示唆されている.

核内受容体PPARs,LXRと脂質代謝

著者: 井上郁夫

ページ範囲:P.1558 - P.1565

ポイント

●ペルオキシゾーム増殖因子活性化受容体(peroxisome proliferator-activated receptor:PPAR)は,糖・脂質・肥満・血圧に関与し,最近注目されているメタボリックシンドロームとの関連性に興味がもたれている.

●PPARαのリガンドがフィブラート系薬剤であり,血糖降下薬であるチアゾリジン(TZD)製剤がPPARγのリガンドで,筋肉組織のPPARδ作用が抗肥満作用と関連する.

●liver X receptor(LXR)も,最近,脂質代謝との関わりが注目されていて,PPARとLXRと脂質代謝,それぞれがクロストークする.特に,LXRはコレステロール逆転送系に深く関与する.

●LXR,PPARは,レニン・アンジオテンシン系との関与も明らかになっている.

●最近,PPARは,時計遺伝子(CLOCKおよびBMAL1)とも相互作用し,retinoid-related orphan receptors(ROR)およびREV-ERBを介して,ともに調節していることが報告され,今後,これら遺伝子のplasminogen activator inhibitor type 1(PAI-1)への発現調節を究明することで,脳梗塞,心筋梗塞の発症の時間的偏りの機序を明らかにして,その予防に役立てる必要がある.

コレステロール吸収と動脈硬化―ABCG5,8およびNPC1L1を中心に

著者: 蔵野信 ,   塚本和久

ページ範囲:P.1567 - P.1569

ポイント

●ステロリン1(ABCG5),ステロリン2(ABCG8)は,小腸でのステロール排泄と,肝臓から胆汁中へのステロール排泄にかかわっている.

●ABCG5,8の異常は早発性動脈硬化症を起こす疾患であるシトステロール血症を引き起こす.

●NPC1L1は小腸におけるステロール吸収に重要な役割を果たしている蛋白質である.

●NPC1L1を阻害するエゼチミブは高脂血症治療薬として用いられている.

●スタチン長期使用者,2型糖尿病患者,肥満患者においてはコレステロール吸収が亢進している.

●コレステロール吸収の亢進している患者では動脈硬化を起こしやすい,という疫学研究もある.

閉塞性動脈硬化症への細胞移植療法

著者: 舘野馨 ,   南野徹 ,   小室一成

ページ範囲:P.1570 - P.1573

ポイント

●血管再生機序の解明によって近年,虚血性疾患に対する血管再生治療が可能となった.

●血管再生治療には現在,増殖因子補充療法と細胞移植療法とがある.

●いくつかの二重盲検臨床試験により,細胞移植療法の有用性が報告されている.

●合併症に悪性腫瘍や動脈硬化の悪化などが懸念されるため,慎重な経過観察が不可欠である.

●治療機序のより詳細な解明によって治療の有用性・安全性の改善が期待されている.

鼎談

高脂血症・動脈硬化の外来診療―全身疾患としての捉え方と新しい検査・治療

著者: 前村浩二 ,   石橋俊 ,   池田宇一

ページ範囲:P.1574 - P.1583

高脂血症のみならず,メタボリックシンドロームや炎症,酸化ストレスの観点から動脈硬化発症のメカニズムが明らかになってきた.また,画像診断や機能診断などが発達し,スタチンに続く新しい薬剤も開発・臨床応用が進んでいる.さらに動脈硬化性疾患予防ガイドラインも改訂され,動脈硬化を全身病と捉え,心血管イベント抑制を目標とする治療が注目されている.ここでは最新の流れと今後の展望をご紹介いただく.

連載 聖路加Common Diseaseカンファレンス・5

あなたはこの胃潰瘍をどうしますか?

著者: 鈴木祥子 ,   藤谷志野 ,   藤田善幸

ページ範囲:P.1591 - P.1595

胃潰瘍の診断 まずここを押さえよう

●胃潰瘍をみた場合,胃潰瘍・十二指腸潰瘍歴,内服薬(NSAIDs)をチェックする!

Case Study 診断に至る過程・12【最終回】

似て非なるもの

著者: 松村正巳 ,   北島進

ページ範囲:P.1596 - P.1603

病歴&身体所見

42歳,女性

主訴:発熱,発疹

現病歴:バセドウ(Basedow)病,関節リウマチで通院中であったが,3日前から40°Cの発熱,嘔吐,下痢(1日3~4行)が出現した.2日前の夕方に救急外来を受診し,細胞外液補充液(ヴィーンD®)500mlの点滴をうけ,ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®)坐薬が処方されたが,症状は改善しなかった.さらに,同日夜から顔から体にかけて発疹が出現した.翌日には動けなくなってしまい,救急車で搬送され入院となった.

既往歴:28歳からバセドウ病,41歳から関節リウマチの治療をうけている.36歳時には甲状腺クリーゼを発症している.41歳時に胸膜炎と原因不明の蕁麻疹の既往あり.

薬剤アレルギーの既往はなし.輸血歴はなし.

家族歴:特記事項なし.

嗜 好:たばこは吸わない.アルコールは機会があれば飲む程度.ペットはいない.海外渡航歴なし.主婦である.

内服薬:シメチジン(タガメット®)200mg/日,ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®)50mg/日,プレドニン2.5mg/日,サラゾスルファピリジン(アザルフィジンEN®)1,000mg/日,チアマゾール(メルカゾール®)5mg/隔日投与

アザルフィジンEN®は,10日前から関節リウマチに対して処方開始された.メルカゾール®は飲み忘れることなく服用していた.

身体所見:血圧86/40mmHg,脈拍120/分,整,体温40.5℃,呼吸数24/分.

体格中等度.意識清明だが,かなり消耗している.顔面,体幹,大腿部にびまん性の紅斑を認め,紅皮症の状態である(図1).黄疸なし.両側の眼球突出を認める.耳,鼻は異常なし.咽頭,扁桃に発赤,出血斑,白苔などの所見はなし.両側後頸部に径1cmのリンパ節をおのおの2ヶ触知する.消しゴムくらいの硬さで圧痛,癒着なし.左右対称性の甲状腺腫大を認める.頸静脈の怒脹はなし.呼吸音に異常なし.心拡大なし.I音やや減弱,心尖部にgrade2の汎収縮期雑音を聴取する.III音は聴取しない.腹部に圧痛なし.肝を右季肋下に2cm触れる.脾臓をわずかに触知する.腋窩,鼠径部のリンパ節は触知しない.四肢の関節の変形なし.項部硬直なし.その他,神経学的異常は認めない.

外来研修医教育への招待・8

こんな場合はどうする? その4

著者: 鄭真徳 ,   川尻宏昭

ページ範囲:P.1604 - P.1608

 前回までの3回にわたって,外来研修指導の実際的な方法を示しながら,「緊急性」「緊急性は高くないが,見逃してはいけない」「頻度」という3つの軸を意識することの重要性をお話ししてきました.実際に多様な訴えをもつ患者さんに対応する初診外来では,患者さんの問題解決を解決するために,これらの「軸」を利用する価値があると思います.また,研修医の先生方に「軸」を意識した問題解決法を身につけてもらうことは,外来研修の大きな目標の1つです.

 しかし前回の症例では,今までご紹介した「軸を利用した問題解決法」を利用しても,初診時のみの診察では,患者さんの問題解決に至りませんでした.今回は,「フォローアップ(時間軸を利用)することでの問題解決」ということについて研修医のみなさんに学んでもらおうと思います.まずはケースのおさらいをした後,初診終了後の振り返りカンファレンスの様子をながめてみましょう.

研修おたく海を渡る・20

延命治療を止める時―Withdrawal of Care

著者: 白井敬祐

ページ範囲:P.1609 - P.1609

 前回は,ホスピスでの見学についての報告をしました.今回は,最近日本でも話題になっている“DNR/DNI”,“Withdrawal of Care”(「どう延命治療を中止するのか」)について,きわめて限られた経験からですが紹介してみたいと思います.

 高齢の重症患者さんが入ってきたり,進行したがんの患者さんが入ってくると,必ずそのときにレジデントが確認する必要があるのが,DNR/DNIです.DNR/DNIというのは,ご存じのようにDo Not Resucitate/Do Not Intubateの略です.心臓マッサージをするかしないか.そして挿管するかしないか,つまり人工呼吸器は使うか使わないかの意思表示を事前にしてもらうというものです.

成功率が上がる禁煙指導 誰にでもできる日常診療の工夫・2

禁煙指導を始めるに当たって院内の取り組み

著者: 安田雄司

ページ範囲:P.1610 - P.1615

 前回では禁煙指導を始めるに当たって医師としての取り組みについて述べた.今回は禁煙指導に向けて院内での取り組みと工夫について述べてみる.

 まず,医療機関が禁煙指導を行っていることを院内の職員ならびに患者に知らせる必要がある.このことは今後禁煙指導を進めていくうえで院長(管理者)の考えを明確に打ち出す第一歩でもある.

日常診療の質を高める口腔の知識・8【最終回】

下顎の痛み,しびれ

著者: 岸本裕充

ページ範囲:P.1616 - P.1620

 これまでの連載においては,口腔内に棲息するむし歯や歯周病の原因菌をはじめとする微生物の為害性を中心に,口内炎の診断や唾液の重要性についてお話してきました.最終回となる今回は,少し視点を変えて,内科疾患とも関連する下顎の痛みやしびれを中心にお話しします.

目でみるトレーニング

著者: 渡邊奈津子 ,   井畑淳 ,   羽田憲彦

ページ範囲:P.1621 - P.1627

内科医が知っておきたいメンタルヘルスプロブレムへの対応・8

性格が偏っている人―人格障害

著者: 中尾睦宏

ページ範囲:P.1629 - P.1633

 診療に限らず,身の回りや職場のなかでいわゆる「困った人」や「変わった人」はいないだろうか?偏屈なだけならまだ良いのだが,怒りっぽかったり攻撃的であったりするとやっかいである.「あの人何か変わっていない?」と同僚に相談しても,「あれは性格だから仕方ないよ」と返されるのがせいぜいではなかろうか.十人十色ということわざを持ち出すまでもなく,人間にはさまざまな性格がある.多少の性格の偏りは個性として片付けられるが,極端な性格の歪みは対人関係や社会生活での摩擦を頻繁に引き起こす.内科医としては,そうした著しい性格の歪みをもった患者が(自然発生的にも)相当の確率で存在することを踏まえて診療をしないと,手痛いしっぺ返しを受けることがあるので気をつけたい.

書評

そのまま使える病院英語表現5000

著者: 武田裕子

ページ範囲:P.1484 - P.1484

 私の臨床留学は,セサミ・ストリートから始まった.留学直前のTOEFLでは約600点を取り,大学院では英語の論文の読み書きもしていたが,ホームステイ先の子ども番組で,「さぁ,口を開けてアーと言ってください」という人形に,初めて口腔を診察する際にどう言ったらよいのか教わった.それほど当時は,診療に直結した英語を学ぶ機会は乏しかった.研修医として採用される前,エクスターンとして指導医について回っている間に私のメモ帳は,診療の際にどんな言葉をかけるか耳で覚えたフレーズでいっぱいになっていった.

 本書『そのまま使える病院英語表現5000』には,当時私が書きとめたような臨床現場で実際に使われる英語表現が詰まっていて,その詳細さに驚いた.ポケットに入る大きさながら,診察室に入る患者さんを迎える言葉に始まり,診察の際にかける言葉や指示,処方する薬の用法,次回の診察予約まで,とにかく臨床のあらゆる場面が想定されて至れり尽くせりの文例が盛り込まれている.「たいへんでしたね」「何かあったら言ってくださいね.そばにいますから」といった,患者さんを慰め,励ますための表現や緊急時の確認事項など,通常の英語のテキストには書かれていないけれど,臨床的には不可欠な表現が満載されている.呼吸器内科専門医として,患者さんに寄り添う医療を提供している著者のお一人である森島祐子先生のきめ細かな日常診療が表されているように感じた.

はじめての漢方診療ノート

著者: 寺澤捷年

ページ範囲:P.1552 - P.1552

 漢方についての初心者向けの講演会などで,「漢方を手早く使えるようになるにはどうしたらよいでしょうか?」という質問をよく受ける.東洋の知と西洋の知は異なったパラダイム(思考の枠組み)であるから,あたかも囲碁の名人が,手早くチェスの名人になれないのと同様に,それなりの別の努力が必要である.

 「学問に王道なし」という諺があるが,漢方修得に王道はない.しかし,ある高山の登頂をしようとした場合,装備はもちろんだが,正確な地図や案内書を持ち,コンパスを持参することは遭難しないための必須の要件である.この意味で,「王道はある」かもしれない.

抗精神病薬の「身体副作用」がわかる―The Third Disease

著者: 宮子あずさ

ページ範囲:P.1608 - P.1608

 内科で9年働いたあと,精神科に異動して10年.すでに身体的な科よりも,精神科領域のほうが長くなっています.精神科というと,「臓器ではなく心を診る科」というイメージが一般的ですが,実際は非常に身体的な科だな,と感じています.

 これには2つの意味があって,ひとつは精神疾患そのものが,脳という臓器になんらかの問題が生じている可能性.これは患者さんの理解を浅くする懸念はあるものの,一面では「生い立ち」や「人格」の名の下に人間性を値踏みすることを避けられる利点もあります.医療者自身が患者さんに立ち入りすぎないようにするためにも,こうした身体疾患としてのとらえ方は大事だと思います.

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編集室より

著者:

ページ範囲:P.1642 - P.1642

●この春の異動で弊誌を担当することになりました.同じ社内とはいえ,医学系の部署は初めてであり,また弊誌に掲載される内容は,内科と一言で表現されるにはあまりにも幅広く奥深いため,毎日が新鮮な驚きに満ちています.どうぞご指導ご鞭撻のほど賜りますよう,よろしくお願い申し上げます.

●今月の主題は,病態の解明が進み,疾患予防ガイドライン改定や新薬の発売など大きな動きが報じられたことも記憶に新しい動脈硬化です.検査の方法が進歩し,治療方法の選択肢が増え,診療内容は大きく変化していくことが予想されます.一方で,どの段階から介入すべきか,治療のアウトカムをどこにおくかなど,患者を前に浮かぶ問いはいつの世も変わらない,という指摘が耳目に触れます.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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