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書評
文献概要
大学附属病院をとりまく医療環境は最近,大きく変わりつつあるが,なかでも最も大きな要因として独立行政法人化,卒後研修の義務化そしてDPC制度の導入がある.DPC制度は,2003年4月より特定機能病院において開始され,2006年度からは対象が大きく拡大してきている.病院の経営改善が叫ばれる現在,DPC制度は少なくとも現時点では経営を圧迫するものとはなっていない.ただし,大学病院(特定機能病院)の急性期医療への役割分担の期待そしてその方向へ行政指導が強まる中で,病床利用率を維持したままで在院日数縮小を図らざるを得ない状況となっている.そのような意味では,DPC制度の理解と応用が,病院本来の戦略を確立していくうえで重要となる.
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