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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻1号

2008年01月発行

今月の主題 プライマリケア医が主役―膠原病・関節リウマチの早期診断・早期治療

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著者: 岡田正人1

所属機関: 1聖路加国際病院アレルギー・膠原病科

ページ範囲:P.5 - P.5

文献概要

 自己免疫性多臓器慢性炎症性疾患の多くは「膠原病」として知られている.この膠原病という日本語はおそらく英語の「collagen vascular diseases」からと想像されるが,現在は英語圏の膠原病を専門とする医師の間では膠原病は「connective tissue diseases」と総称されている.今回の特集においても結合組織疾患という用語を使う案もあったのだが,あえて「膠原病」という言葉を残した.理由は読者にわかりやすいであろうということだけでなく,このconnective tissue diseasesという呼び方も一般に膠原病といわれる疾患群を正確には包括していないと考えたからである.

 さて,日本の膠原病診療の現状はどうであろうか.ヨーロッパでは一般に,Rheumatologistは関節リウマチと整形内科的な腱鞘炎,腰痛,関節痛を診る内科医のことを指し,SLE(全身性エリテマトーデス)などの膠原病はRheumatologistの専門分野とはみなされていない.米国のRheumatologistは整形内科的疾患とリウマチ・膠原病・血管炎などすべてを診療する.日本では膠原病を専門とする内科医が欧米に比して極端に少ない.これには,関節リウマチは整形外科医が診療してくれることも多く,SLEなどの比較的まれな疾患を主に診療する膠原病内科医は大都市周辺以外では必要性が乏しかったという日本固有の事情もあると想像する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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