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今月の主題 内科の基本 肺炎をきわめる 誤嚥性肺炎・化学性肺臓炎
肺膿瘍・膿胸―Q. 肺膿瘍は穿刺・排膿しないと治らないのか?
著者: 渡辺直光1
所属機関: 1亀田総合病院総合診療・感染症科
ページ範囲:P.1834 - P.1837
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●肺膿瘍の多くが,口腔内嫌気性菌の誤嚥によって発症する複数菌感染症である.この場合,標準的治療は,クリンダマイシンや,βラクタム薬/βラクタマーゼ阻害薬合剤である.
●肺膿瘍は,通常,抗菌薬のみで加療する.例外的にドレナージを行うのは,抗菌薬に対する反応が悪いが手術のリスクが高い場合や,あるいは,重症感が強い場合で一定の条件を満たす場合にも考慮される.
●肺膿瘍の多くが,口腔内嫌気性菌の誤嚥によって発症する複数菌感染症である.この場合,標準的治療は,クリンダマイシンや,βラクタム薬/βラクタマーゼ阻害薬合剤である.
●肺膿瘍は,通常,抗菌薬のみで加療する.例外的にドレナージを行うのは,抗菌薬に対する反応が悪いが手術のリスクが高い場合や,あるいは,重症感が強い場合で一定の条件を満たす場合にも考慮される.
参考文献
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