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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻13号

2008年12月発行

特集 目でみる診療基本手技

診療手技 注射法

皮内反応(抗生物質は除く)

著者: 山口正雄1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科

ページ範囲:P.90 - P.93

文献概要

ポイント

 皮内反応という用語を耳にして,「無意味かつ危険な検査であることが白日の下に晒されて,この世から消え去ったはずでは」と思う方がおられたら,それは大きな誤りであることを最初に指摘しておきたい.アナフィラキシーや喘息を代表例とする即時型アレルギーにおいて,抗原を気軽に全身に投与して激烈な症状を誘発してみるのは危険すぎる.皮膚だけに限局した反応を起こすことにより過敏反応を証明する手法については,まさに先人の知恵といえるものである1,2).pubmedにて「anaphylaxis」,「intradermal test」,「human」の掛け合わせで検索すると,最近10年間とその前10年間,さらにその前の10年間でほぼ同数の論文が見つかってくるので,決して消えゆく検査ではない.もちろん,他のさまざまな検査と同様に危険性はあり,当然のことながら投与量が多すぎないように注意を払う必要がある.

参考文献

検査).宮本昭正(監修):臨床アレルギー学,改訂第3版.南江堂,pp162-168,2007
methods for study of allergy;Skin tests, techniques, and interpretation. Middleton's Allergy;Principles and practice, 6th ed. Mosby, Philadelphia, Pennsylvania, pp631-643, 2003
3)Petersen LJ, et al:Histamine is released in the wheal but not the flare following challenge of human skin in vivo;A microdialysis study. Clin Exp Allergy 27:284-295, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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