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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻13号

2008年12月発行

文献概要

特集 目でみる診療基本手技 診療手技 穿刺および生検法

Douglas窩穿刺法

著者: 藤原敏博1

所属機関: 1山王病院リプロダクションセンター

ページ範囲:P.128 - P.131

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ポイント

 Douglas窩穿刺は,主として産婦人科領域において用いられる手技である.Douglas窩とは,直腸子宮窩のことであるが,解剖学的にみると立位においても臥位においても腹腔の最低位に位置するため,腹腔内に存在する液体はこの部位に貯留することとなる.さらに後腟円蓋においては,腟壁を介して容易に腹腔内にアプローチすることが可能である.こうした特徴から,経腟的にこの部位を穿刺することにより,腹腔内貯留液を低侵襲に採取することができることになるが,その手技をDouglas窩穿刺とよぶ.現在では経腟超音波検査の普及により,本手技の位置づけは以前ほど高くなくなってきていることは否定できない.しかし,特殊な機器を要することなく,腹腔内貯留液を直接採取可能であるという利点は捨てがたいものがあり,適応と要約を順守する限りにおいて,今後も必須な穿刺手技としての重要性は変わらないものと思われる.

参考文献

1)綾部琢哉:Douglas窩穿刺.臨床医 30:1290-1291,2004
2)河井通泰:ダグラス窩穿刺.臨婦産 59:1398-1401,2005
3)古山将康:ダグラス窩穿刺.救急医学 30:1360-1363,2006
4)岩崎寛和:穿刺検査法.現代産婦人科学大系7A.中山書店,pp635-645,1972

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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