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特集 目でみる診療基本手技 診療手技 チューブ挿入法・カテーテル管理法
イレウスチューブの入れ方と管理
著者: 石原聡一郎1 渡邉聡明1
所属機関: 1帝京大学医学部附属病院外科
ページ範囲:P.144 - P.149
文献購入ページに移動イレウスチューブ留置の目的は,腸管閉塞部位より口側の腸管内容を持続的に吸引することによって腸管内圧を減圧し,腹痛,腹部膨満などの消化器症状を緩和するとともに,腸管壁の浮腫を改善し,腸管循環の改善や蠕動運動の回復をはかることにある.癒着性の単純性腸閉塞の場合は,イレウスチューブによる保存的治療により75~90%の症例で改善がみられるとされる1,2).また,イレウスチューブから造影を行うことで閉塞部位の診断を行うことができる.最終的に手術となった場合にも,イレウスチューブで腸管が減圧されていることにより,手術操作が容易となり,また先端の位置によって閉塞部位を確認できる場合もある.
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