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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻13号

2008年12月発行

文献概要

特集 目でみる診療基本手技 診療手技 小外科的治療手技

創傷の処置(評価/洗浄/デブリドマン/閉鎖)

著者: 笹壁弘嗣1

所属機関: 1新庄徳洲会病院

ページ範囲:P.196 - P.205

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ポイント

 創傷処置の目指すところは,感染を予防し,機能障害や美容上の問題を最小限にすることである.そのためには,病歴の聴取と創傷の評価を慎重に行うことが最も重要である.そのうえで,洗浄とデブリドマンを行い,創傷を閉鎖するかどうか決定する.創傷の処置というと「縫合」が思い浮かぶが,閉鎖は最優先ではなく,適切な開放療法を身につけておけば,3~5日後に再評価し閉鎖するという方法(遷延一次縫合)を用いることもできる.

 創傷を閉鎖する際には,①各層を正確に接着させる,②創縁を少し盛り上げる,③創部の緊張を少なくすることが重要である.閉鎖には,縫合のほかにテープやスキンステイプラーを用いることがある.

参考文献

1)Trott AT:Wounds and Lacerations. Mosby, Philadelphia, 2005
2)Singer AJ, Hollander JE (eds):Lacerations and Acute Wounds. FA Davis Co, Philadelphia, 2003
3)笹壁弘嗣:創傷管理.三輪書店,1999
4)笹壁弘嗣:あなたのケアの常識を疑ってみませんか.看護の科学社,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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