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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻13号

2008年12月発行

文献概要

特集 目でみる診療基本手技 診療手技 小外科的治療手技

褥瘡の予防と治療

著者: 是枝哲1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.222 - P.227

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 褥瘡は,皮膚局所への圧迫が持続し,それに伴う虚血により組織が傷害を受け,壊死を起こした状態である.一定以上の持続性圧迫が2時間以上加わると,皮膚に壊死が生じるといわれている.寝たきりで体位変換ができないような状態では,仙骨部や大転子部などの骨突出部が床上で強い圧迫を受け,容易に褥瘡が生じる.高齢化が進む現在の日本社会のなかでは,寝たきりの老人は確実に増え続けているため,褥瘡対策が重要になってくる.また,急性期病院では,長時間の手術の周術期やICUにおける褥瘡発生が問題となっている.そのため,褥瘡に対する基本的な知識をもち,治療に必要な最低限の小外科的治療手技は,是非知っておきたいところである.

 本稿では褥瘡治療の小外科的治療手技について述べるが,褥瘡において最も重要なのは予防であり,いろいろな患者ケアを施行して褥瘡の発生を防ぐことが望ましい.まず褥瘡の予防について簡単に説明したあとに,褥瘡治療においてどのような手技が行われるかについて説明する.

参考文献

1)厚生省老人保健福祉局老人保健課(監修):褥瘡予防・治療ガイドライン.照林社,1998
2)日本褥瘡学会(編):科学的根拠に基づく褥瘡局所治療ガイドライン.照林社,2005
3)田村敦志:慢性期褥瘡治療の実際.宮地良樹,真田弘美(編著):よくわかって役に立つ新・褥瘡のすべて.永井書店,pp176-192,2006
4)岡 博昭:褥瘡の外科的治療.宮地良樹,真田弘美(編著):よくわかって役に立つ新・褥瘡のすべて.永井書店,pp246-259,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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