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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻13号

2008年12月発行

特集 目でみる診療基本手技

救急手技 内科医に必要な救急処置

浣腸・摘便

著者: 村田直樹1

所属機関: 1東京都立府中病院救急診療科・内科

ページ範囲:P.320 - P.325

文献概要

 浣腸は便秘の訴えの患者さんに施行したり,病棟での検査・手術のルーチンの前処置であったりと,日常最も多く行われる処置の1つである.しかし,主に看護師が実施することが多いため,指示を出す医師のなかには浣腸についての基本的な知識・手技を知らない者も少なくない.そのためか,適応や方法を誤ったことによる急激な血圧の変動や結腸穿孔などの合併症の発生が報告されている.

 摘便は主に介護などの現場で看護師による排便の援助の方法と位置づけられている感があるが,救急室においては,医師が診察時に直腸指診とともに簡便に行うことができ,もっと見直されるべき手技と考えている.

 看護師さんに,「便秘なんだから浣腸しといて」と気軽に指示する前に,浣腸・摘便についての基本的な知識・手技を身に付けておかれることをお勧めする.

参考文献

1)上田裕一:浣腸・洗腸.臨研プラクティス 2:90-95,2005
2)織田幸恵,他:浣腸・摘便.ナーシング 23:6-13,2003
3)林 宏樹,他:造影剤,浣腸薬,下剤など一般薬による腎障害.ICUとCCU 30:1037-1044,2006
4)村上聡子,他:グリセリン浣腸に関する実態調査と安全な実施について.看護 59:86-91,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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