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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻2号

2008年02月発行

文献概要

今月の主題 しびれと痛み 患者の“何か変な感じ”をどう受け止め,応じていくか しびれ・痛みの基礎知識

知っておきたい概念・アロディニア―痛み過敏のひとつのメカニズム

著者: 竹島多賀夫1 佐久間研司1 中島健二1

所属機関: 1鳥取大学医学部附属脳幹性疾患研究施設・脳神経内科

ページ範囲:P.210 - P.212

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ポイント

●通常は疼痛を引き起こさない刺激による疼痛をアロディニア(allodynia)といい,痛覚過敏や感覚過敏と区別する.

●アロディニアは感覚の質が変容し,感覚種別の特異性が欠損している.

●アロディニアの病態には,末梢性感作,中枢性感作が関与し,ニューロパチーや中枢神経疾患において出現する.

●片頭痛発作の進展によりアロディニアが出現することが注目されており,アロディニア発現前のトリプタン(片頭痛治療薬)の使用が推奨されている.

参考文献

1)Ad Hoc Subcommittee of IASP Task Force on Taxonomy:Classification of Chronic Pain;Descriptions of Chronic Pain Syndromes and Definitions of Pain Terms, 2nd ed. pp1-240, IASP PressSeattle, 1994
2)Mathew NT, et al:Clinical recognition of allodynia in migraine. Neurology 63:848-852, 2004
3)Goadsby PJ:Migraine, allodynia, sensitisation and all of that. Eur Neurol 53(Suppl1):10-16, 2005
4)Burstein R, et al:Defeating migraine pain with triptans;A race against the development of cutaneous allodynia. Ann Neurol 55:19-26, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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