icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina45巻2号

2008年02月発行

文献概要

今月の主題 しびれと痛み 患者の“何か変な感じ”をどう受け止め,応じていくか しびれ・痛み治療のエビデンス 【コントラバーシーの中から】

しびれ・痛みに対するビタミン剤の使用は是か否か

著者: 高橋一司1

所属機関: 1慶應義塾大学病院神経内科

ページ範囲:P.317 - P.321

文献購入ページに移動
ポイント

●しびれと痛みに対するビタミン剤の有効性は,エビデンスとして確立されていない.

●臨床試験の結果から,B1製剤は痛みを中心にした病状に,B12製剤はしびれや異常感覚に対して効果が期待できる.

●臨床試験では4週間程度,長くても3カ月以内に効果が確認されていることが多く,長期にわたる治療の有効性はほとんど検討されていないため,治療効果が不明瞭な場合には,長期に及ぶ投与の継続は避けるべきである.

参考文献

1)Head KA:Peripheral neuropathy;Pathogenic mechanisms and alternative therapies. Altern Med Rev 11:294-329, 2006
2)高橋一司:しびれと痛みに対する対症療法──ビタミン剤は有効か.medicina 41:1364-1368,2004
3)阿部達夫・他:いわゆる神経痛に対するTTFD錠の臨床効果──多施設二重盲検比較対照試験による検討.臨と研 52:1255-1267,1975
4)亀山正邦・他:Methylcobalaminの脊髄および末梢神経疾患に対する治療効果──二重盲検同時対照法による検討.臨と研 49:1963-1966,1972
on diabetic neuropathy;Systematic review of clinical controlled trials. Acta Neurol Taiwan 14:48-54, 2005
6)Ziegler D, et al:Treatment of symptomatic diabetic polyneuropathy with the antioxidant alpha-lipoic acid;A meta-analysis. Diabet Med 21:114-121, 2004
7)Sima AA,;Acetyl-L-Carnitine Study Group:Acetyl-L-carnitine improves pain, nerve regeneration, and vibratory perception in patients with chronic diabetic neuropathy;An analysis of two randomized placebo-controlled trials. Diabetes Care 28:89-94, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら