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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻3号

2008年03月発行

文献概要

連載 患者が当院を選ぶ理由 内科診察室の患者-医師関係・3

患者は医師に何を求めているか―医師の父性性

著者: 灰本元1

所属機関: 1灰本クリニック

ページ範囲:P.558 - P.562

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“しかる”と“怒る”

 若い看護師が「先生は患者を“しかって”ばかりいるのに,どうして次にもちゃんと来るんだろう?」そんな疑問をつぶやいたことがある.“怒る”は攻撃的で自己中心的な感情が中心となる場合で,“しかる”は患者になんとかよくなってほしい心が患者に伝わる場合をいう.“しかる”つもりで会話が始まったのにだんだん“怒る”になってしまう場合もあるし,その逆もあるので,“しかる”と“怒る”は紙一重である.“怒れ”ば患者は来なくなるかもしれないが,“しかって”も患者はきっと次にも来るだろう.

 また,当院には非常勤で男性の臨床心理士H先生がいてカウンセリングをお願いしているが,あるとき「この医院に患者がまたやって来るのは,先生が“断定する”ところにありますね.それが現代社会に合っているんです」と指摘された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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