文献詳細
今月の主題 実践! 糖尿病診療
治療の実際 【薬物療法】 インスリン療法
文献概要
ポイント
●経口血糖降下薬に早期にインスリン療法を併用することによって,低血糖の増加や体重増加なしに血糖コントロールを改善し,細小血管障害を25%抑制しえたという報告がある.
●スルホニル尿素(SU)薬で血糖コントロールが不十分な症例に対する持効型インスリン併用療法(BOT)が簡便なインスリン導入方法として注目されている.
●BOTは,強化インスリン療法導入が困難な症例に対して,とりあえずHbA1cを改善する手段としては有効であるが,治療のゴールとしては不十分な場合もあり,必要であれば追加分泌の補充を躊躇なく検討する必要がある.
●経口血糖降下薬に早期にインスリン療法を併用することによって,低血糖の増加や体重増加なしに血糖コントロールを改善し,細小血管障害を25%抑制しえたという報告がある.
●スルホニル尿素(SU)薬で血糖コントロールが不十分な症例に対する持効型インスリン併用療法(BOT)が簡便なインスリン導入方法として注目されている.
●BOTは,強化インスリン療法導入が困難な症例に対して,とりあえずHbA1cを改善する手段としては有効であるが,治療のゴールとしては不十分な場合もあり,必要であれば追加分泌の補充を躊躇なく検討する必要がある.
参考文献
1)Nelson SE, Palumbo PJ:Addition of insulin to oral therapy in patients with type 2 diabetes. Am J Med Sci 331:257-263,2006
2)後藤広昌,他:2型糖尿病のスルホニル尿素薬効果不十分例におけるインスリングラルギンの上乗せ効果―18カ月間の長期治療効果の検討.糖尿病 50:591-597,2007
3)Porcellati F, et al:Comparison of pharmacokinetics and dynamics of the long-acting insulin analogs glargine and detemir at steady state in type 1 diabetes;A double-blind, randomized, crossover study. Diabetes Care 30:2447-2452, 2007
4)植木彬夫,他:経口血糖降下薬による治療で血糖コントロール不十分な患者における超速効型インスリンアナログの併用投与あるいは単独投与の有用性.Prog Med 26:3273-3276,2006
掲載誌情報