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文献詳細

雑誌文献

medicina45巻7号

2008年07月発行

文献概要

今月の主題 主治医として診る後期高齢者 後期高齢者という特徴を考慮にいれるべき疾患,病態

骨粗鬆症―疫学・評価・危険因子・予防と治療

著者: 鈴木隆雄1

所属機関: 1東京都老人総合研究所

ページ範囲:P.1212 - P.1216

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ポイント

●わが国の骨粗鬆症患者はおよそ1,000万人,大腿骨頸部骨折発生数は約12万人と推計されている.

●骨粗鬆症の診断は骨密度測定が強く推奨される.脊椎はもちろんのこと,大腿骨頸部の測定も望ましい.

●骨粗鬆症性骨折の危険因子として,①骨密度低下,②骨質低下,③既存骨折,④年齢,および⑤外力(転倒など)などが挙げられる.

●治療の基本的考え方としては,①骨折危険性の抑制,および②QOLの維持改善であり,上記の骨折危険因子を考慮して決定する.

参考文献

1)山本逸雄:骨粗鬆症人口の推定.Osteoporo Jpn 7:10-11,1999
2)折茂 肇,他:第4回大腿骨頸部骨折全国頻度調査成績:2002年における新発生患者数の推定と15年間の推移.医事新報 4180:25-30,2004
3)折茂 肇,他:原発性骨粗鬆症の診断基準(2000年度版改訂版).日本骨代謝誌 18:76-82,2001
4)Tanko LB, et al:Relationship between osteoporosis and cardiovascular disease in postmenopausal women. J Bone Miner Res 20:1912-1920, 2005
5)Trivedi DP, Khaw KT:Bone mineral density at the hip predects mortality in elderly men. Osteoporos Int 12:259-265, 2001
6)骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会(編):骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006年版,p141,ライフサイエンス出版,2006
7)Lyles KW, Colón-Emeric CS et al:Zoledronic acid and clinical fractures and mortality after hip fracture, N Engl J Med 357:1799-1809, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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