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文献概要
今月の主題 主治医として診る後期高齢者 後期高齢者によくみられる症状とプロブレム
転倒・骨折―実態と予防
著者: 奥泉宏康1
所属機関: 1東御市立みまき温泉診療所
ページ範囲:P.1226 - P.1229
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●転倒は加齢とともに増加し,橈骨遠位端骨折は50歳台,大腿骨頸部骨折は75歳から増加する.
●地域在住高齢者で年に20~30%,施設入居者で30~40%が転倒を経験する.
●転倒の約10%に骨折が,1%に大腿骨頸部骨折が生じる.
●運動器不安定症は,高齢化によりバランス能力や歩行能力が低下して転倒リスクが高まった状態をいう.
●転倒は多因子の現象なので,運動・薬剤見直し・環境整備・教育などを加えた多面的介入が有効である.
●転倒は加齢とともに増加し,橈骨遠位端骨折は50歳台,大腿骨頸部骨折は75歳から増加する.
●地域在住高齢者で年に20~30%,施設入居者で30~40%が転倒を経験する.
●転倒の約10%に骨折が,1%に大腿骨頸部骨折が生じる.
●運動器不安定症は,高齢化によりバランス能力や歩行能力が低下して転倒リスクが高まった状態をいう.
●転倒は多因子の現象なので,運動・薬剤見直し・環境整備・教育などを加えた多面的介入が有効である.
参考文献
1)Nevitt MC:Falls in the elderly:Risk factors and prevention. Gait Disorders of Aging―Falls and Therapeutic Strategies, pp13-36, Lippincott-Raven, Philadelphia, 1997
2)鈴木隆雄:疫学的見地からみた高齢者の転倒.MB Med Rehab 65:11-16,2006
3)萩野 浩:高齢者の転倒の結果とその予後,武藤芳照(総監修):高齢者指導に役立つ転倒予防の知識と実践プログラム,pp12-17, 日本看護協会出版会, 2006
4)Gillespie LD, et al:Interventions for preventing falls in elderly people(Review). The Cochrane Library issue 3, 2005
5)Bischoff-Ferrari HA, et al:Effect of Vitamin D on Falls:A meta-analysis. JAMA 291:1999-2006, 2004
6)Bischoff-Ferrari HA, et al:Fracture Prevention with Vitamin D supplementation:A meta-analysis of randomized controlled trials. JAMA 293:2257-2264, 2005
and calcium for secondary prevention of low-trauma fractures in elderly people(randomised evaluation of calcium or vitamin D, record);A randomized placebo-controlled trial. Lancet 365:1621-1628, 2005
8)原田 敦,奥泉宏康:骨折の予防 ヒッププロテクター;骨粗鬆症と骨折予防,pp170-173,メジカルビュー社,2005
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