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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻11号

2009年11月発行

今月の主題 脳卒中の征圧をめざして

脳卒中を知る7つの鍵

脳卒中を疑う患者の診察

著者: 奥田聡1

所属機関: 1国立病院機構名古屋医療センター神経内科

ページ範囲:P.1751 - P.1755

文献概要

ポイント

●脳卒中を疑う代表的な神経症状は急性発症の「片麻痺,一側感覚障害」「構音障害,失語」「失調」「黒内障,複視,一側視野欠損」「突発する頭痛」「嚥下障害,嗄声」である.

●問診では「発症時刻」を確認し,t-PA静注療法適応の必要条件を満たすか否かを判断する.

●t-PA静注療法適応となりうる患者ではprehospital stroke scaleなどを用いて速やかな診断を行い,頭部CT撮影,専門医へのコンサルトを行う.

●診察では軽微な脳神経症状(顔面麻痺や構音障害)を見逃さないことが重要である.

●脳卒中と鑑別すべき重要な急性疾患としては,胸部大動脈解離,低血糖,Todd麻痺などがある.

参考文献

1)井上 剛,木村和美:倉敷病院前脳卒中スケール(KPSS),脳卒中病院前救護ガイドライン検討委員会(編):PSLSコースガイドブック,pp 19-22,へるす出版,2007
2)日本脳卒中学会医療向上・社会保険委員会,rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法指針部会:rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法適正治療指針2005年10月.脳卒中27:327-354,2005
3)奥田 聡:TIAの予後と完成型脳卒中移行への予防.日本臨牀増刊号インターベンション時代の脳卒中学(下),pp 310-314,2006
4)Johnston SC, et al:Validation and refinement of scores to predict very early stroke risk after transient ischaemic attack. Lancet 369:283-292, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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