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今月の主題 脳卒中の征圧をめざして 明日の脳卒中:7つの課題と展望
若年脳卒中と脳動脈解離
著者: 松岡秀樹1
所属機関: 1国立循環器病センター内科脳血管部門
ページ範囲:P.1847 - P.1850
文献購入ページに移動●脳動脈解離の解離部位は,欧米では頸部内頸動脈が,本邦では頭蓋内椎骨動脈が最も多い.
●若年発症のWallenberg症候群や,前大脳動脈領域梗塞の症例では動脈解離を疑い,血管評価を行う必要がある.
●解離診断においては,二重腔の存在を証明することが重要である.所見の経時的変化の観察も重要である.
●頭蓋外解離による脳梗塞では抗凝固療法を施行されることが多いが,頭蓋内解離では血管形態に応じて治療を選択する.
●SAH発症の脳動脈解離例には再出血予防として外科治療や血管内治療が行われることが多い.
●若年脳卒中の原因として,奇異性脳塞栓症や抗リン脂質抗体症候群,AVMなども重要である.
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