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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻12号

2009年11月発行

文献概要

特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント 脳 各論

頭蓋冠・髄膜

著者: 土屋一洋1

所属機関: 1杏林大学医学部放射線医学教室

ページ範囲:P.82 - P.89

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正常解剖

●頭蓋冠

 頭蓋腔を円盤状に被うのが頭蓋冠(calvaria)である.頭蓋のうち,顔面骨や頭蓋底を除いた部分で,頭頂骨と前頭骨・側頭骨・後頭骨の鱗部からなる.緻密質からなる外板と内板の間に,海綿質からなる板間層がある3層構造になっている.

 外板の表面は平滑で,帽状腱膜がこれを被う.板間層には各所に静脈を容れた板間管があり,外板または内板に開口する.また,板間層には骨髄が存在し,そのMRIでの信号強度は年齢などで変化する.すなわち,赤色髄が占めるとT1強調像で低信号を示し,これは1歳以下では正常所見である.その後おおむね7歳前後まで,脂肪髄化に伴い次第に高信号化する(図1).赤色髄はGd造影剤で増強効果を示す.内板の内面は各種の凹凸がある.これには脳回による指圧痕,脳溝による脳隆起,硬膜の動静脈による動・静脈溝,硬膜静脈洞による上矢状洞溝や横洞溝などがある(図2).

参考文献

1)Melzer CC, et al:MR imaging of the meninges. Part I. Normal anatomic features and nonneoplastic disease. Radiology 201:297-308, 1996
2)Sze G, et al:MR imaging of the cranial meninges with emphasis on contrast enhancement and meningeal carcinomatosis. AJNR 10:965-975, 1989
3)Fukui MB, et al:MR imaging of the meninges. Part II. Neoplastic disease. Radiology 201:605-612, 1996
4)Phillips ME, et al:Neoplastic vs inflammatory meningeal enhancement with Gd-DTPA. J Comput Assist Tomogr 14:536-541, 1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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