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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻12号

2009年11月発行

文献概要

特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント 腹部 総論

読影の基本とポイント

著者: 齋田幸久1

所属機関: 1聖路加国際病院放射線科

ページ範囲:P.250 - P.253

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CTとMRIの使い分け

 腹部には多数の臓器が存在し,肝,胆,膵,胃腸管,腎尿路系,骨盤生殖器系など,多彩である.想定される臓器と疾患によって,それぞれの検査の進め方は異なり,CT,MRIの使い分けも要求される.

 国内には,X線CT装置が数多く備えられ,検査の施行とその診断評価が比較的簡便であることから,まずCTが選択される傾向にある.腹部全体を網羅的に把握して客観的に評価できる点で優れている.ただし,CTは常にX線被曝を伴う.CTによる腹部の被曝量は単純X線検査のおよそ10倍を優に超え,100倍に迫る.一方,MRIにX線被曝はなく,その濃度分解能はCTに比べ圧倒的に優れている.ただし,装置が高価で,しかも検査時間がCTに比べて長く,その画像評価もCTのように単純ではない.

参考文献

1)Vogl TJ, et al:Liver tumors;Comparison of MR imaging with Gd-EOB-DTPA and Gd-DTPA. Radiology 200:59-67, 1996
2)Takehara Y, et al:Breath-hold MR cholangiopancreatography with a long-echo-train fast spin-echo sequence and a surface coil in chronic pancreatitis. Radiology 192:73-78, 1994
3)Koh DM, Collins DJ:Diffusion-weighted MRI in the body;Applications and challenges in oncology. AJR Am J Roentgenol 188:1622-1635, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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