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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻12号

2009年11月発行

文献概要

特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント 腹部 各論

胃・十二指腸

著者: 水口昌伸1 鈴木宗村1 工藤祥1

所属機関: 1佐賀大学医学部放射線科

ページ範囲:P.287 - P.293

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 従来,胃・十二指腸に対するCT,MRI検査の主な目的は,消化管原発の悪性腫瘍(図1a)の他臓器浸潤や転移の術前評価と経過観察であった.近年,multidetector row CT(多列検出器CT:以下,MDCT)が普及し,高速で詳細なデータ収集が可能となり,種々の画像作成ソフトが開発されたことにより,ワークステーション上でのデータ再構築が可能となった.これにより,腸管の任意の断面の作成(図1b)や血管との重ね合わせ像(図1c)での観察など手術のシミュレーションに耐えうる画像が短時間で作成できるようになっている.また,立体視(いわゆるバーチャルエンドスコープ)が可能になり,検診への応用も検討されている.MRIにおいては撮像の高速化により空間および組織分解能が向上している.また,拡散強調像が腹部でも撮像可能となり,消化管の悪性腫瘍の検出や転移,播種病変の検出に有用である.

参考文献

1)Chen CY, et al:Gastric cancer;Preoperative local staging with 3D multi-detector row CT-correlation with surgical and histopathologic results. Radiology 242:472-482, 2007
2)Kim YN, et al:Gastic cancer staging at isotropic MDCT including coronal and sagittal MPR images;Endoscopically diagnosed early vs. advanced gastric cancer. Abdom Imaging 34:26-34, 2009
3)Fukuya T, et al:Lymph-node metastasis;Efficacy of detection with helical CT in patients with gastric cancer. Radiology 197:705-711, 1995
4)水口昌伸,他:消化管粘膜下腫瘍の診断戦略.胃と腸39:475-484,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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