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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻12号

2009年11月発行

文献概要

特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント 骨軟部 各論

肩関節の解剖

著者: 野崎太希1 新津守1 齋田幸久1

所属機関: 1聖路加国際病院放射線科

ページ範囲:P.384 - P.389

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 肩関節(肩甲上腕関節)は西洋梨状の陥凹をもつ関節窩(glenoid fossa)と,その約3倍の関節軟骨の広がりをもつ上腕骨頭(humeral head)から構成される球関節である.生体内において最大の可動域をもつことが特徴であるが,関節窩が上腕骨頭に対して小さく,関節の不安定性があることが弱点であり,最も脱臼を起こしやすい関節となっている.そのために関節唇(glenoid labrum),上腕骨頭の約2倍の表面積をもつ関節包,関節上腕靱帯をはじめとする靱帯,腱板(rotator cuff)などの軟部組織が補強・支持する構造となっている.表層にあり,触れることのできる筋肉をアウターマッスル,深層にある筋肉をインナーマッスルと呼ぶ言い方があるが,肩関節において腱板を構成する筋肉はインナーマッスルに相当し,関節のstabilizerとして機能している.ほかの関節とは異なるこういった特徴を有するために,一般的に肩関節の解剖,MRIの読影は難しい印象をもたれている.したがって,本稿では肩関節のMRI解剖においてポイントとなる構造について解説する.

参考文献

1)Stoller DW:The Shoulder;Magnetic Resonance Imaging in Orthopaedics and Sports Medicine, vol. 2. pp 1131-1233, Lippincott Wiliams & Wilkins, Baltimore, 2007
2)Chen Q, et al:Normal shoulder. Pope TL, et al(eds):Imaging of the Musculoskeletal System, vol. 1. pp 101-125, WB Saunders Co, Philadelphia, 2008
3)Di Giacomo G, et al:Atlas of Functional Shoulder Anatomy. Springer Verlag, Milan, 2008
4)Manaster BJ, et al:Shoulder;Diagnositic and Surgical Imaging Anatomy, Musculoskeletal. pp 2-151, Lippincott Wiliams & Wilkins, Baltimore, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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