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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻13号

2009年12月発行

今月の主題 腎臓病診療のエッセンス

全身管理にかかわる重要なポイント

薬剤性腎障害

著者: 志水英明1

所属機関: 1中部ろうさい病院腎臓内科

ページ範囲:P.2038 - P.2042

文献概要

ポイント

●非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の腎障害には,腎動脈収縮による急性腎不全と間質性腎炎にネフローゼ症候群を伴ったものがある.体液量貯留,高カリウム血症などの電解質異常も起こす.

●造影剤腎症は造影剤使用による腎障害で,その後の腎障害のみならず,心血管合併症や死亡率も高くなる.特に心臓カテーテル検査に関連するものが多い.

●リスクのある症例にNSAIDsや造影剤を使用する場合には,その後の腎機能の評価を行う.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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