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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻3号

2009年03月発行

文献概要

今月の主題 膵炎のマネジメント―急性膵炎・慢性膵炎・自己免疫性膵炎 膵炎をどう治療するか:自己免疫性膵炎のマネジメントのポイントは?

自己免疫性膵炎は全身疾患か?

著者: 神澤輝実1 安食元1 江川直人1

所属機関: 1東京都立駒込病院内科

ページ範囲:P.470 - P.473

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ポイント

●自己免疫性膵炎は,全身諸臓器にTリンパ球とIgG4陽性形質細胞の密な浸潤を呈する全身性疾患(IgG4関連硬化性疾患)の膵病変の可能性がある.

●線維化と閉塞性静脈炎を生じる臓器において,以下のような病態による臨床徴候を呈する(膵臓:自己免疫性膵炎,胆管:硬化性胆管炎,胆囊:硬化性胆囊炎,唾液腺:硬化性唾液腺炎,後腹膜:後腹膜線維症など).

●高率にリンパ節腫大を伴い,診療当初は悪性腫瘍を疑われることが多いが,ステロイド治療が奏効することより,無益な外科手術を行わないためにも,本症を念頭に置くことが肝要である.

参考文献

1)Kamisawa T, et al:Close relationship between autoimmune pancreatitis and multifocal fibrosclerosis. Gut 52:683-687, 2003
2)Kamisawa T, et al:A new clinicopathological entity of IgG4-related autoimmune disease. J Gastroenterol 38:982-984, 2003
3)Kamisawa T, et al:Autoimmune pancreatitis;Proposal of IgG4-related sclerosing disease. J Gastroenterol 41:613-625, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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