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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻4号

2009年04月発行

文献概要

今月の主題 苦手感染症の克服 輸入感染症

途上国帰りの下痢

著者: 倉井華子1

所属機関: 1横浜市立市民病院感染症科

ページ範囲:P.628 - P.631

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ポイント

●途上国帰りの下痢起因菌で頻度が高いのは,カンピロバクター,病原性大腸菌,赤痢菌,腸チフス・パラチフスであった.

●細菌性以外では,ランブル鞭毛虫やクリプトスポリジウムなどの寄生虫,ノロウイルス,偽膜性腸炎,薬剤性腸炎や潰瘍性大腸炎などもみられる.

●マラリアも下痢を起こすことがあり,見逃してはならない.

●便培養に加え,寄生虫検査,血液培養,CD毒素なども症例に応じ追加する.

●治療薬はキノロン製剤が一般的であるが,カンピロバクターや腸チフス・パラチフスにおいてはキノロン低感受性菌が増加しており,注意が必要である.

参考文献

1)House HR:Travel-Related Infections. Emerg Med Clin N Am 26:499-516, 2008
2)Travelers'diarrhea. up to date, 2008
3)Parry CM:Typhoid fever. N Engl J Med 347:1770-1782, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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