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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻5号

2009年05月発行

文献概要

今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を 急性肺血栓塞栓症をいかに診断するか

血液検査では肺血栓塞栓症をこうして疑え

著者: 岡野嘉明1

所属機関: 1阪和第二泉北病院内科

ページ範囲:P.741 - P.744

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ポイント

●原因不明の息切れや胸痛の場合には肺血栓塞栓症の可能性を念頭におき検査を進める.

●Dダイマーの上昇は血栓形成を,動脈血液ガスの所見は換気・血流不均等分布を反映する.

●臨床的可能性が低くかつDダイマーが陰性であれば静脈血栓塞栓症をほぼ除外できる.

●典型例ではPaCO2低下をともなうPaO2低下を呈し,A-aDO2は増大する.

●BNPやトロポニンは右心負荷を反映し予後や治療効果の判定に用いられることがある.

参考文献

1)岡野嘉明:肺血栓塞栓症の病態生理,国枝武義,由谷親夫(編):肺血栓塞栓症の臨床,pp 26-35,医学書院,1999
2)Wells PS, et al:Evaluation of D-dimer in the diagnosis of suspected deep-vein thrombosis. N Engl J Med 349:1227-1235, 2003
3)岩田邦子・他:周術期静脈血栓症の至適スクリーニング法に関する検討.臨床病理33:195-195,2004
4)岡野嘉明:急性肺動脈塞栓症診療要項―動脈血液ガス測定.綜合臨床51:281-286,2002
5)Jones JS, et al:Use of the alveolar-arteria1 oxygen gradient in the assessment of acute pulmonary embolism. Am J Emerg Med 16:333-337, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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