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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻5号

2009年05月発行

文献概要

今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を 急性肺血栓塞栓症をいかに治療するか

急性肺血栓塞栓症に対する抗凝固薬の使い方

著者: 太田覚史1

所属機関: 1三重大学大学院循環器内科

ページ範囲:P.766 - P.769

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ポイント

●血栓形成にはVirchowの3大因子,①血流の停滞,②血管壁の障害,③血液凝固能の亢進が関与する.

●急性肺血栓塞栓症の急性期は未分画ヘパリン静注,慢性期はワルファリン経口投与が用いられる.

●未分画ヘパリンは,禁忌でない限り重症度にかかわらず急性肺血栓塞栓症全例に使用される.

●治療期間は危険因子が可逆的な場合で3カ月以上,特発性で6カ月以上,不可逆的な場合や再発例では無期限とされる.

参考文献

1)Raschke RA, et al:The weight-based heparin dosing nomogram compared with a "standard care" nomogram;A randomized controlled trial. Ann Intern Med 119:874-881, 1993.
2)肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断・治療・予防に関するガイドライン:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2002-2003年度合同研究班報告).Jap Circ J 68:1079-1152,2004
3)青崎正彦・他:Warfarin適正使用情報,第3版,エーザイ株式会社,2006
4)太田覚史・他:深部静脈血栓症,肺血栓塞栓症,苅尾七臣(編):心血管病薬物治療マニュアル,pp 104-111,中山書店,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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